通信料が大手通信キャリアの半額以下になる、格安SIMとはどのようなサービスか知っていますか?「格安」というだけあって、とってもお得なサービスなんですよ。
ただ、なぜ安くなるのか・どのように利用すればいいのか疑問に思っている方も多いでしょう。
興味はあっても、仕組みが分からないとなんだか怖くて手が出せないですよね。
この記事では、格安SIMの安さの仕組みやメリット・デメリット、会社選びのポイントまで紹介します。少しでも通信料を安くしたいと考えている方は、ぜひ最後まで読んでくださいね。
(アイキャッチ画像出典:https://unsplash.com/photos/xdLXPic3Wfk)
格安SIM(シム)とは
格安SIMとは、docomoやauなどの大手通信キャリアよりも、安い料金で利用できるSIMのことです。
そもそも、SIMとはスマホの中に入っているICカード(SIMカード)のことです。このカードに電話番号や加入者の情報などが入っており、スマホの大事な役割を果たしています。
そんなの見たことないという方も多いですよね。しかし、それは携帯電話会社や販売店がSIMカードを挿入している場合がほとんどだからです。
大手キャリアの半額?格安SIMが安くなる仕組みとは
格安SIMがなぜ安くなるのか、疑問に思っている人も多いでしょう。
それは、格安SIMが大手通信キャリアの回線を借りているからです。
大手通信キャリアでは、アンテナや基地局、通信設備への維持費などがかかりますが、格安SIMではその費用を抑えることができるので安くなっているのです。
また、実店舗を少なくしたり、キャリアメールなどの独自サービスをなくすことで料金が安くなっています。
格安SIMの通信速度(繋がりやすさ)は?
格安SIMは料金が安い分、通信速度が遅いのではないかと心配する人もいるでしょう。
正直言いますと、大手通信キャリアと比べて通信速度が遅い場合があります。
格安SIMは大手通信キャリアの回線を借りているため、時間帯によって通信速度が遅かったり速かったりします。しかし、オンラインゲームや容量が大きなファイルなどを読み込まない限り、違いは分かりづらいです。
遅いから格安SIMはダメ!と思わずに、次の格安SIMのメリットをご覧ください。
知っておきたい格安SIMのメリットとは
格安SIMの仕組みを説明したところで、メリットを3つ紹介します。
- 通信が大手キャリアの半額以下
- シンプルな料金体系
- オプションの選択肢が多い
料金が大手通信キャリアの半額以下
格安SIMの一番のメリットは、料金の安さです。月3GB使用した場合を考えてみると、大手通信キャリアは約3,000円ですが、格安SIMなら990円です。(OCNモバイルONEの場合)
また、楽天モバイルでしたら、月1GB以下の使用量はなんと0円です。(2022年5月現在)データ容量を多く使用しない人ほど料金が安くなりやすいでしょう。
シンプルな料金体系
格安SIMは、大手通信キャリアと比べて料金体系がシンプルでわかりやすいです。
大手通信キャリアでは、「家族割」や「光通信セット割引」などの項目がずらっと並び、明確な料金が分かりづらい場合があります。
ですが、格安SIMでは、1GB(500円)・3GB(1,000円)・7GB(1,500円)などと明確な料金プランから選ぶことができます。
あなたのデータ容量が分かれば最適なプランを選択することができますよね。データ容量はお使いのスマホから簡単に調べることができますので、ぜひ一度チェックしてみてください。
オプションの選択肢が多い
格安SIMは、通話や留守番電話などのオプションの選択肢が多いです。
格安SIMの多くは、まずデータ容量を選び、そのあとオプションで好きに選べるようになっています。
通話時間に応じた料金プランや5Gの追加など、あなたの使い方にあわせてプランを選ぶことができます。
注意すべき格安SIMのデメリットとは
一方で、注意すべき格安SIMのデメリットもありますので、3つ紹介します。
- 通信速度が安定しない
- 店舗でのサポートが受けづらい
- キャリアメールが使えない
通信速度が安定しない
格安SIMの通信速度は、大手通信キャリアと比べて不安定です。
大手通信キャリアの回線を借りているので、時間帯によって通信速度が異なります。ですが、長時間ゲームをしたり動画を見たりしなければ問題ないレベルです。
UQmobileとYmobileは、大手通信キャリアと同じくらい速度が安定しているので、通信速度がどうしても気になる方はこの2つから選ぶと良いでしょう。
店舗でのサポートが受けづらい
格安SIM会社は店舗が少ないため、対面サポートが受けづらいです。
私たちに少しでも安く提供するために、人件費削減などを行っているからですね。
ですが、最近では実店舗のある格安SIMが増えてきていますし、電話でのサポートは受けられるため、心配することはありませんよ。
キャリアメールが使えない
格安SIMでは、キャリアのメールアドレスを使うことができません。たとえば、docomoだと「~@docomo.ne.jp」、auだと「~@ezweb.ne.jp」などの独自のメールアドレスのことです。
ですが、GメールやYahooメールを使えばキャリアメールが使えなくても大きな問題ではないでしょう。
メールアドレスが使えないからと言ってスマホが使えなくなるわけではないので、安心してくださいね。
スマホを買い変えずにそのまま利用できる
格安SIMを利用する際は、スマホ本体を変えずにそのまま利用できます。
格安SIMを購入して、APN設定をするだけで簡単に利用できますよ。APN設定は1分で簡単にできるので、安心してくださいね。
スマホによっては格安SIMに対応していない場合もあるので、購入する前に一度確認するといいでしょう。ご自分の通信キャリアの公式サイトを見てみるといいですね。
APN設定とは、スマホをインターネットに接続するための設定です。
格安SIMにする場合、APN設定をしないとインターネットに接続されず、閲覧することができません。
SIMロックって何?解除に料金はかかる?
SIMロックとは、契約したキャリアの回線しか利用できないようにSIMカードがロックされている状態のことです。格安SIMにするためには、SIMロックを解除しなければなりません。
SIMロック解除のためには手数料が必要であり、softbankだと1台3,300円かかります。auとdocomoでは無料かつネットでSIMロック解除を行っています。
同じ回線を利用する格安SIMでは、SIMロック解除が必要ない場合が多いです。softbankの場合、Ymobileに乗り換えるのであれば手数料はかかりません。
SIMロック解除が面倒な方は、使用しているキャリアと同じ回線を使っている格安SIMに乗り換えるといいでしょう。
乗り換えたときに引継ぎできるもの、できないもの
格安SIMに乗り換えたいけど、スマホ本体の設定を面倒に思う人も多いのではないでしょうか。この章では、乗り換えたときにそのまま使えるものと使えないものを紹介しますね。
スマホ本体をそのまま使用する人
スマホを変えずに使用する人は、アプリ・電話帳・Googleアカウントなどをそのまま使用できます。
MNP(携帯電話番号ポータビリティ)を利用すれば、今の電話番号のまま使用できますよ。
MNPとは、格安SIMにする場合、電話番号を継続して使用するために必要な手続きです。手数料はかかりませんし、ネットで簡単にできるので安心してください。
格安SIMに限らず、SIMカードを変更する際に同じ電話番号を使用したい場合には必要な手続きですので、忘れないようにしましょう。
スマホ本体も変えた人
スマホ本体を変えた人は、ダウンロードされたアプリは引き継ぐことができません。また、Googleなどのアカウントも、再度ログインしなければなりません。
初期設定やアプリのインストールなど時間がかかるので、格安SIMにするからと言って無理にスマホを変える必要はないですよ。
SIMカードはどこで買うの?手続き完了までの日数は?
SIMカードは格安SIMの実店舗や公式サイトで購入できます。
手続き完了までの日数は、実店舗であれば即日。ネットであれば3日~1週間ほどです。
SIMカードの申し込みから手続き完了までの流れを簡単に説明しますね。
- 大手通信キャリアでMNP予約番号を取得する
- 格安SIM(乗り換え先)でSIMカードを購入する
- SIMカードが届いたらMNP転入手続きをする
- APN設定をする
①大手通信キャリアでMNP予約番号を取得する
格安SIMに乗り換える場合、まず、大手通信キャリア(乗り換え前)でMNP予約番号を取得しましょう。この手続きをしないと、同じ電話番号を使用できなくなります。
au・softbank・docomo3社とも電話か実店舗のどちらかで手続きできますよ。電話でも問題ないですが、心配な方は実店舗で手続きするといいでしょう。
②格安SIM(乗り換え先)でSIMカードを購入する
次に、SIMカードを購入しましょう。格安SIMによって実店舗で購入できる場合がありますので、早く手続きを済ませたい方は実店舗に行くとよいでしょう。
ネットで購入するとSIMカードが郵送されますので、早くても2、3日はかかってしまいます。その間、スマホはそのまま使用できるのでご安心くださいね。
③SIMカードが届いたらMNP転入手続きをする
SIMカードが届いたら格安SIMの公式サイトで、MNP転入手続きをしましょう。実店舗の場合、その場でMNP転入ができるので、早く手続きが終わります。
MNP転入の際に、先ほど取得したMNP予約番号が必要になるので忘れないようにしましょうね。
MNP転入手続きの際に、一時的に回線が繋がらなくなります。これは、回線の切り替えをしているからです。心配しなくても、30分ほどで使えるようになりますよ。
MNP転入手続きを21時以降に行うと、翌9時まで回線が繋がらなくなってしまいます。
21時直前でも翌日になってしまう場合がありますので、余裕をもって手続きしましょう。
④APN設定をする
最後に、ご自身でAPN設定をしましょう。実店舗の場合は、店舗で設定もらえるので安心してください。
あなたが設定する場合でも、1分もかからずにできますので心配しないでくださいね。
自分にぴったりの会社を探そう!格安SIMの選び方
格安SIMと言っても、20社以上あります。そんなにあったらどれを選んでいいか分からないですよね。
この章では、格安SIM選びの際に見ておきたいポイントを紹介します。
・利用するデータ容量
・必要な通話サービス
・どの大手通信キャリアの回線を利用しているのか
利用するデータ容量
格安SIMでは、利用するデータ容量によって細かく料金が設定されています。あなたに合ったデータ容量のプランを選ぶことができれば、節約にもつながりますよね。
格安SIMを選ぶ前に、自分の利用しているデータ容量を把握するといいでしょう。アプリやスマホ本体の設定から簡単に確認できますよ。
必要な通話サービス
格安SIMでは、通話サービスがオプションとなっている場合が多いです。あなたの通話の頻度によってプランを選べますよ。
あまり通話しない方は、「30秒/22円プラン」。頻繁に通話する方は、「5分間かけ放題プラン」を選んだり、留守番電話サービスの利用なども追加することができます。
会社によって異なりますので、注意してチェックしてみてください。
どの大手通信キャリアの回線を利用しているのか
格安SIMでも、同じ回線を利用している場合はSIMロック解除の手続きが必要ありません。特にsoftbankの場合、解除手数料がかかりますので、同じ回線にした方が手間と手数料を省けますね。
また、大手通信キャリアによっては格安SIMにした後も継続して独自サービスを利用できる場合もありますので、一度確認してみるといいでしょう。
独自サービスには、Ymobileのpaypayボーナス。UQmobileのau payなどがあります。
格安SIMとは?安さの秘密は?徹底解説 まとめ
格安SIMとは、docomoやauなどの大手通信キャリアよりも、安い料金で利用できるSIMのことです。大手通信キャリアの回線を利用し、人件費などを抑えているため、通信料が安くなっているんでしたね。
スマホを変えずに格安SIMを利用することができますし、面倒な手続きもその日のうちに完了します。
格安SIMを利用すれば、大手通信キャリアの半額以下でスマホを利用することができます。その浮いたお金を、あなたの趣味や家族との楽しい時間に使えますよね。
データ容量やキャリアの回線などをポイントに、ぜひ、格安SIMの利用を検討してみてください。