格安SIMとは何なのでしょうか?最近、大手携帯電話会社が通信料金を値下げしたことで、再注目を浴びているのが格安SIMですよね。
また、「めっちゃ得だよ!」と友達に勧められて興味を持たれた方も多いのではないかと思います。
本記事では、格安SIMがよく分からない方に、格安SIMとは何かからメリット・デメリットまで、基本的な知識を分かりやすく解説していきます。
(アイキャッチ画像出典:https://pixabay.com/ja/illustrations/%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%89-%E3%83%81%E3%83%83%E3%83%97-%E9%9B%BB%E8%A9%B1-sim-3663597/)
SIM・格安SIMとは?
早速ですが、SIMカードとは電話番号や加入者情報が記録されているICカードのことで、契約している携帯電話会社(キャリア)から発行されており、みなさんのスマホやタブレットに忍びこんでいます。
SIMカードがなければ、各キャリアが提供している回線(5G・4G・LTE)を利用できず、モバイルデータ通信を使えないので、音声通話や、データ通信の必要なネットサーフィン等を行うことができません。
つまり、SIMとは、SIMカードを利用した通信サービスを指していると考えて良いでしょう。
そして、格安SIMとは、大手キャリア(NTTドコモ・KDDI・Softbank)の通信サービスよりも低価格で提供されている通信サービスのことなのです。
※SIM:Subscriber Identity Module(加入者識別モジュール)
格安SIMが格安な理由は?
「格安SIM」とよく耳にしますが、どのような仕組みで、大手キャリアよりも安く通信サービスを提供できているのか不思議に思いますよね。
それでは早速、なぜ格安なのか解説していきましょう。格安SIMが格安な理由を説明するには、通信サービスを提供しているキャリアの事業形態に関係してきます。
大手キャリアでは、アンテナや基地局といった通信設備を自社で設置し、通信サービスを提供しています。
一方、格安SIMを提供している通信事業者(MVNO)では、大手キャリアから設備をレンタルすることで、通信サービスを提供しています。
この「レンタル」が「格安」のカギなのです。自社で設備を持たないことで、メンテナンスや増設の必要性をなくし、さらには店舗を全国展開していないため、各種コスト、人件費を抑えることができているのです。
※MNO:Mobile Network Operator(移動体通信事業者)
※MNVO:Mobile Virtual Network Operator(仮想移動体通信事業者)
格安SIMのメリットとデメリット
格安SIMは「ただ安くて、良いもの」というわけではありません。ここでは、格安SIMのメリットとデメリットについて解説していきます。
格安SIMのメリット
まずは、メリットについて解説していきます。ここでは、「安いことは知ってるけど…」っていう方に、具体的にどれくらい安いか、また、その他のメリットについても紹介していきます。
・月間料金が安い
格安SIMは、月間料金が安いのが最大の魅力です。大手キャリアの月間平均使用料が8312円に対し、MVNOでは、半額の4424円と報告されています。
特に小容量(500MB〜6GB)プランに関しては圧倒的に安く提供されています。
しかし、中容量(20GBなど)のプランに関しては、2021年3月から開始される大手キャリアの新プランよりも、現状は料金水準が高くなってしまいます。これからの、MVNOの動向に注目ですね。
・料金プランが豊富
格安SIMは料金プランが豊富に取り揃えられていることも魅力の1つです。
大手キャリアが「通話かけ放題+データ通信量」でプランを組んでいるのに対し、MVNOでは、「通話+データ通信量」や「データ通信量のみ」のプランを提供しています。
また、細かいデータ容量ごとのプランも提供されているため、自分のライフスタイルに合ったプランが選択できるのは私たちにとっては嬉しいことですよね。
・契約期間が「ゆるい」
大手キャリアの最低契約期間は2年契約ですが、MVNOではほとんどが1年契約、中には契約期間の縛りがないものもあります。
1年スパンでキャリアを変えてみて自分に合うMVNOを探すことができるのも魅力の1つですね。
格安SIMのデメリット
次に、デメリットについて解説していきます。格安SIMはとにかく「安い」が注目されます。もちろんデメリットもありますので、格安SIMを検討される方には特に、読んでいただきたい内容になっています。
・通信速度が安定しないことがある
大手キャリアの通信設備を借りているため、使用できる回線網も限られており、利用者が多い時間帯などは特に通信速度が安定しないことがあります。
・キャリアメールの利用ができない
格安SIMでは、docomo.ne.jp などのキャリアメールを使用することができません。現状、キャリアメールで様々なサービスのアカウントを登録されている方は悩ましい問題かもしれません。
しかし、現在ではLINEやG-mailなどのサービスがあるため、「問題ないよ」と感じる方もいるのではないかと思います。
・手続きが多い
大手キャリアの場合は店舗があるので、設定は全て行ってもらった上で、端末を受け取り、その場で使用できるようになります。
一方で、MVNOで契約する場合は、自分でSIMカードを携帯に挿入し、通信できるように設定が必要になります。
加えて、必要であれば、電話番号の引き継ぎや、特定のキャリアしか使えないようにするためのSIMロックを解除するといった手続きが必要になってきます。
格安SIMを選ぶポイントとは?
格安SIMに興味を持ち「検討してみたい!」と思っても、プランが豊富な格安SIMから何を選べば良いのか困りますよね?
ここからは、格安SIMを選ぶ際の軸となるポイントについて、解説していきます。
ポイントが整理できれば、格安SIM無料診断ツールを使用するなどして、自分に合った格安SIMを探してみると良いでしょう。
使用するSIMを選ぶ
まずは、SIMを選んでいきます。音声電話とデータ通信がしたい方は「音声通話SIM」、電話番号は不要で、データ通信さえできれば良いという方は、「データSIM」を選びます。
基本的にはこの考え方で大丈夫ですが、格安SIMの音声通話には注意が必要です。
大手キャリアが提供しているような「家族割」や「時間帯での通話無料」といったサービスは、ほとんどのMVNOで適用されていません。通話料金は20円/30秒が一般的と考えておいて良いでしょう。
格安SIMとはいえ、通話料金が高くなってしまっては本末転倒ですので「音声通話SIM」を選ばれる方は、LINEなどのIP電話を使うなどの工夫も必要です。
通信回線を選ぶ
次に、通信回線を選んでいきます。MVNOは大手キャリアから通信回線を借りているため「docomo回線」「au回線」「softbank回線」と種類が分かれています。
使用している端末が、大手キャリアで購入したものであれば、ほとんどの場合は引き続き購入先のキャリアの回線を使用することができます。
MVNOでスマホとセットで購入すこともできるので、その場合は、好きな回線を選んでください。
利用したいデータ通信量を決める
最後に、データ通信量を決めていきます。まずは、みなさんが普段使われているデータ通信量を、各社のサポートページにて確認していきます。
それをもとに、自分が1ヶ月で必要としているデータ通信量を決めていきましょう。
その際、上記と併せて、高速データ通信容量超過時の通信速度と、その速度でどのようなことができるのかも確認しておくと、より自分に合った格安SIMの選択ができます。
よくある質問Q&A
格安SIMについてよくある質問を2点解説していきます。私や友達も疑問に思っていた内容です。実際に格安SIMに乗り換える際には知っておいた方が良いでしょう。
格安SIMはどこで買えるの?
格安SIMを提供しているMVNOは、大手キャリアのように店舗を構えていないことがほとんどなので、多くの場合は、インターネットや家電量販店にて契約することになります。
格安スマホと格安SIMの違いは?
格安スマホとは、大手キャリアで販売されているスマホ(端末)よりも低価格で販売されているスマホのことで、機能が厳選されていたりと、シンプルなのが特徴です。
ですので、格安スマホ(端末)と格安SIM(通信サービス)は別物ということになります。
「まとめ」格安SIMのポイント
最後に、まとめとして、格安SIMについて「これだけ知っていれば大丈夫!」な3つのポイントを解説します。
格安SIMについて
- 格安SIMは、大手キャリアプランよりも低価格で提供されている通信サービスのことを指します。
- 低価格な通信サービスを提供できている理由は、大手キャリから通信設備を「レンタル」しているからです。
- 格安SIMは、大手キャリアと比べて、小容量(500MB〜6GB)プランが最大の魅力です。
さいごに
格安SIMについて興味を深められた方は、詳しいお友達に聞くなどして、自分のライフスタイルに合ったMVNOや各種プランを探してみてはいかがでしょうか?
最後まで見ていただき、ありがとうございました。みなさんの格安SIMに抱いていた「モヤモヤ」が少しでも解消されていれば幸いです。