「介護福祉士の仕事ってどんなんだろう?介護福祉士の受験資格って複雑そう」「知り合いに福祉業界で働いてる人はいないけど興味はあるなあ」
介護福祉士の受験資格を自分で調べるのは大変ですよね。そんな風に思われている方向けにこの記事を書きました。全くの未経験から介護福祉士になるまでの道筋と年収や就職先もまとめました。
この記事を読めば、ひととおりの雰囲気を短時間でつかめると思います。ぜひ最後まで読んでみてください。
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介護福祉士になるには?
介護福祉士は、お年寄りや身体の不自由な方を介護する専門職です。介護福祉士になる方法についておおまかに説明します。
介護福祉士になるには、介護福祉士国家試験に合格することが必要で、国家試験の受験資格を得る方法は、大きく4つ存在します。
受験資格を得るための王道は、実務経験ルート。未経験から介護の現場で働きながら目指す人が多い資格です。介護福祉士国家試験の合格率は、70%前後です。
介護福祉士国家試験を受験する資格を得るための4つのルート
介護福祉士国家試験の受験には、以下の4つのルートがあります。注目は1で、未経験からの取得が可能なルートで多くの方が選ばれています、勤務先の協力も得やすいです。1と2は次章以下で詳しく説明します。
- 実務経験ルート
- 養成施設ルート
- 福祉系高校ルート
- 経済連携協定(EPA)ルート
3は福祉系の高校を卒業した人向けなので詳細は省きます。4はインドネシア、フィリピン人びベトナムからの受入れ制度です。
養成施設ルートは最短で介護福祉士の受験資格を得る方法
養成施設ルートは、出身学校や学歴によって養成施設に通う年数が変わります。
高校卒の場合は、介護福祉士養成施設に2年以上。福祉系大学社会福祉士養成施設・保育士養成施設などを卒業の場合は、介護福祉士養成施設に1年以上です。
介護福祉士養成施設は専門学校や短期大学のことで、地域名+介護福祉士養成施設で検索すると見つかります。あくまで受験資格を得る方法で無試験で介護福祉士になるわけでないので注意です。
しっかりと勉強に専念したい方や、最短ルートを選びたい方向けです。
働きながら介護福祉士の受験資格!実務経験ルートが王道
実際に介護の現場で働きながら資格取得を目指すルートです。実務経験ルートの場合、実技試験は免除されます。次の2つの条件を満たせば、介護福祉士の受験資格が得られます。
①介護の現場で3年(1,095日)以上従業し、かつ540日以上従事していること②実務者研修の講座を修了していること
実務者研修は通学と通信講座もあるのが特徴です。実務経験ルートは未経験の人、あるいは仕事をしながら目指したいという人に向いています。資格取得までの期間は3年程度、費用は10万~20万円が目安です。
実務者研修の内容
実務者研修は2年以上の養成課程を有する介護福祉士養成校の到達目標と同水準にて実施されています。実務者研修を修了するには、450時間のカリキュラムの受講が必要です。
介護の入門資格である初任者研修を修了している場合、実務者研修が130時間免除されます。講座を受講すれば実務者研修を修了することができます。
実際に介護の現場で働いていると、実務者研修に対する協力が得られる職場も多いです。面接のときにこのあたりを質問すると、資格取得に意欲があると好印象を得られますよ。
介護福祉士試験の難易度は?
介護福祉士国家試験に合格するために必要な勉強時間は、250時間程度と言われています。介護福祉士試験の合格率は、2017〜2019年にかけて70%以上で推移しています。
国家試験の中では難易度は高くないといえるでしょう。しかし、きちんとした対策は必要です。
ちなみに、第33回介護福祉士国家試験は、筆記試験2021年1月31日(日)、実技試験3月7日(日)に実施され、合格発表は年3月26日でした。
8万4,483人の受験者のうち合格者は5万9,975人、合格率は71.0%です。
介護福祉士の勤務先は
大きく分けて高齢者分野と障害者分野で働く介護福祉士に分かれます。
高齢者分野の需要が大きいので、その主なサービスを紹介します。
居宅型サービス
居宅型サービスは、現在の居宅に住んだまま介護を受けられるサービスです。利用者さんの自宅に訪問したり、デイサービスなどの通いのサービスです。
施設型サービス
施設型サービスとは「特別養護老人ホーム」といった施設です。一般に夜勤があります。
地域密着型サービス
介護度が重い人向けです、主に「グループホーム」で、一般に夜勤があります。
介護福祉士を受験して資格取得後の年収は?
介護福祉士の年収は、事業所や雇用形態、役職の有り無しによって異なりますが、一般的には正規職員の月収は手取りで15〜17万円前後、年収でいうと250〜400万円といわれています。
年収は他の業界より低いかもしれませんが、この業界は慢性的に人材が不足しているため、1人あたりの求人数も多く、求職すればすぐに仕事が見つかるメリットがあります。
国の方針もあり、介護福祉士の求人数や待遇は上がっていくことが予想されます。
介護福祉士を受験して資格取得するメリット
介護福祉士になると、無資格に比べて多くのメリットが生まれます。就職や転職も有利な資格といえるでしょう。
職務の広がり
介護だけではなく、利用者の家族に対する助言や、ヘルパーへの指導・アドバイスなど、幅広い業務を担当できるようになります。
待遇のアップ
無資格者と比べると給与が高いといえる介護福祉士ですが、現場のリーダーとしての役割を期待されることから、昇進の機会に恵まれるのも大きなメリットです。
就職や転職での優位性
事業所でサービス提供責任者などの役職を置く場合、介護福祉士資格を条件としているケースが多いです。また、介護福祉士を雇用すると国から補助金が交付されるため、介護施設では積極的な採用を行っています。
介護福祉士の受験資格を働きながら得る方法のまとめ
これからの超高齢化社会にむけて、介護福祉士の活躍の場は増えていくことでしょう。介護福祉士の資格は、日本全国で生かせるものだと思います。
もし、福祉業界に知り合いがいなくて、未経験であるなら、まず近隣の介護施設に転職を考えていると電話で問い合わせをするか、話を聞きに行くことをお勧めしたいです。
介護福祉士の待遇は夜勤をするかどうかと地域差も大きいです。実際の仕事内容と含めて事前に知っておくことがミスマッチを避けるためにも重要だと思います。