小さくてコミカルな動きで可愛らしいリスザル。そんなリスザルをペットとして飼えて、飼い主になつくのだろうかと疑問に思っていませんか?
メジャーな犬や猫と違って、リスザルはどんな生態なのかが未知数という方は多いはず。疑問に思うのも無理はありません。
そこでこの記事ではリスザルの性格や生態、そして実際に飼い主になつくかどうかを分かりやすく紹介しています。
この記事を読めばリスザルのことがよく分かり、あなたがリスザルの飼い主になるイメージもできるようになります。ぜひ最後まで読んでいただき、リスザルと一緒にハッピーライフを送りましょうね!
(アイキャッチ画像出典:https://pixabay.com/ja/photos/%e3%83%aa%e3%82%b9%e3%82%b6%e3%83%ab-%e9%9c%8a%e9%95%b7%e7%9b%ae-%e5%8b%95%e7%89%a9%e3%81%ae%e4%bf%9d%e5%ad%98-4621899/)
リスザルの生態は?
小さくてコミカルな動きで人気のあるリスザルですが、実際どんな生態なのか知らない人は多いのではないでしょうか。
リスザルがどんな生き方をしているのかを知らずに、なついてほしいと一方的に思ったらどうでしょう?リスザルにとっては負担に感じることもあるはずです。
そこでまず、リスザルの生態について分かりやすく表にまとめましたので、しっかりと理解しておきましょう。
生息地 | 中南米の熱帯雨林 |
生活スタイル | 昼行性 集団生活を営み、数十頭ほどの群れを作る 主に樹の上で生活 |
食性 | 果実や木の実、カエルや鳥の雛なども食べる雑食性 |
寿命 | 15年位 大切に育てられると20年以上生きることもある |
体長と体重(成獣) | オス 体長 25〜35cm 体重 0.5〜1kg メス 体長 20〜30cm 体重 0.4〜0.8kg |
リスザルの性格は?
リスザルがどんな生き方をしているのかが分かったところで、次に知っておくべきことはリスザルの性格です。リスザルの性格は次のとおりです。
- 人懐っこい
- 大胆で活動的
- 遊び好きでいたずら好き
- 寂しがり屋
リスザルは活動的でその上頭が良い動物なので、いたずらもしてきます。例えば飼い主が嫌がることを知っていて、わざとやってみせることもできます。
犬や猫以上にコミュニケーションの取りがいがある動物ですが、飼い主が留守にしたり面倒を見なかったりすると、寂しがる一面も持ち合わせています。
リスザルは人になつくの?
前述のような生態と性格のリスザルですが、結局人になつくのかというとなつく動物といえます。
リスザルは、高い社会性を持ち攻撃性も低い動物です。ですので飼い主とコミュニケーションを取りたがる個体が多いのです。
またリスザルは、嗅覚と聴覚に優れているため、飼い主の匂いや声をすぐに覚えることができます。
ですのでリスザルの名前を呼んであげたり、スキンシップを取ってあげたりすれば、苦労せずになついてくれるでしょう。
リスザルがなつくための飼い主の心構え
リスザルがなつくための飼い主の心構えは、しっかりとスキンシップを取るということです。
リスザルは想像以上に頭のいい動物です。餌をあげるだけとか、飼育しているだけとかいう接し方をしていると、リスザルに愛情がないことを見抜かれてしまいます。
そうなると飼い主はリスザルと良好な関係を築くことはできません。単純に生活環境だけ良くするのではなく、積極的に声掛けをしてあげたり、スキンシップをとってあげたりしましょう。
リスザルとの間に信頼関係を築くために、心から繋がるようなコミュニケーションを辛抱強く継続していく必要があるのです。
なつくと分かる!リスザルが見せるしぐさ
飼い主の愛情がリスザルに伝わると、リスザルは飼い主に絶対的な信頼感を持つようになります。そうなるとリスザルは、飼い主だけに見せる行動をとるようにもなります。
例えば飼い主がリスザルを浴槽でシャンプーをしてあげると、気持ちよさそうに目をつぶって大人しくしている姿が見られます。
また飼い主が身につけているアクセサリーやメガネが気になると、奪っておもちゃとして遊んでしまうこともあります。
感情豊かなことが良いことばかりではありません。例えば構ってもらえないと飼い主が嫌がることをわざとやってくることもあります。人と同じように関係がこじれると修復するのが難しくなる面も併せ持っていることは覚えておきましょう。
なつくリスザルの種類
リスザルはサルの仲間のうち、リスザル科リスザル属に分類されているサルの一種です。リスザルの主な種類は以下のとおりです。
- コモンリスザル
- ボリビアリスザル
- クロリスザル
- セアカリスザル
リスザルという名前だけあってリスに似ているのかと思われそうですが、そういうわけでもありません。
リスのように体が小さく、毛色もリスに似ていることがリスザルの名前の由来のようです。それではこの中で人になつきやすいリスザルを紹介していきますね。
コモンリスザル
リスザルというと、一般的にはコモンリスザルのことを言います。大人しくてなつきやすい性格ですが、基本的にいたずら好きなので、飼い主に慣れてくると部屋の中ものをいたずらして遊ぶこともあります。
また、頭がよくトレーニングを積めば簡単な芸もできるようになるので、犬や猫とは違ったふれあいができるでしょう。
もともとは群れで過ごす動物なのでとてもさみしがり屋の一面もあります。ですので長時間一人にしない様にしてあげましょうね。
ボリビアリスザル
ボリビアリスザルも大人しくてなつきやすいリスザルです。食性や習性はコモンリスザルと同じですが、ボリビアリスザルの方が社会性が強く仲間同士のコミュニケーションで鳴き声を多くあげます。
コモンリスザルと同じく頭がよく、感情豊かで群れで過ごす動物なので、飼い主が相手をしてくれないと寂しがります。
見た目も目のまわりが白っぽく、口のまわりが黒いなどコモンリスザルと共通する点が多いです。違いといえば、ボリビアリスザルの頭部は黒っぽく、額の模様は丸いという点です。
【なつくだけではNG!】リスザルを飼う際の注意点
リスザルは、小さくてコミカルな動きで愛嬌がある上になつきやすいと聞けば飼ってみたいと思いますよね。
ですが、リスザルを飼う前に知っておくべき注意点が5つあります。これらの注意点を知らずしてリスザルを飼うことは危険ですので、必ず押さえておきましょう。
- 飼育費がかかる
- 病院の確保が必要になる
- 人獣共通感染症の危険がある
- 噛みつく習性がある
- トイレをしつけられない
飼育費がかかる
リスザルの飼育には「ケージ」「ヒーター」「止まり木」「給水器」が必要ですが、これらを揃えたからといって安心はできません。
リスザルの飼育で他の動物と決定的に違う点は、飼育セットやその他の家具などが壊されてしまうということです。
リスザルはとてもやんちゃな性格です。せっかく飼った飼育セットが壊されたり、大事にしている家具を傷つけられたりすることはよくあります。
基本的に飼育セットは消耗品として捉えるべきで、その他の家具や家電製品も壊されて買い直さなければならないという予期せぬ出費が発生することを覚えておきましょう。
病院の確保が必要になる
人気のあるリスザルといえども、犬や猫などに比べればまだまだマイナーなペットです。そんなことからリスザルを診られる動物病院の数も少ないのが現状です。
リスザルを飼うにあたっては、予防接種も必要になりますし、もしリスザルが病気にかかって診てもらおうと思っても、どこの動物病院も診られないということになったら困りますよね。
ですので、リスザルを飼おうと決めたらまずは、リスザルを診てもらえる病院をしっかりと確保しておきましょう。
このことを考えずに飼育してしまうと、遠方の動物病院まで連れて行かなければならない羽目になるので、必ず確認しておきましょうね。
人獣共通感染症の危険がある
リスザルは人と同じ霊長類であることから、人獣共通感染症の危険があります。
例えば、インフルエンザは飼い主からリスザルに感染してしまうこともあります。
反対にリスザルから人間に感染する病気もありますので、リスザルをペットとして迎え入れたらまずは動物病院で感染症の検査をしたほうがよいでしょう。
噛みつく習性がある
リスザルにとって「噛む」という行為は自然な行為であり、しつけをしてやめさせることは困難です。
どんなに飼い主になついてくれても、気に入らない行動をとったという理由で急に噛み付いてくることもあります。
前述と同じく、噛みつき行為に備えるためにもリスザルをペットとして迎え入れた際は、動物病院で感染症の検査をするべきといえます。
トイレをしつけられない
リスザルと一緒に暮らすことで一番の問題は、トイレをしつけられないことでしょう。
犬や猫でもトイレはしつけられるから、頭の良いリスザルなら簡単にトイレをしつけられるだろうというイメージがありますが、それは大きな間違いです。
もともとリスザルは移動しながら生活をする動物なので、決まった場所でトイレをするという習性がありません。
その上リスザルは、自分の体に排泄物がついても気にしないで生活をします。やんちゃで遊び好きな性格のリスザルを衛生的に生活させるには手間がかかることは覚えておきましょう。
リスザルを飼うのに適した人
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前述のとおり、リスザルを飼う前に知っておくべき注意点を紹介しました。そんな注意点を踏まえてリスザルを飼うのに適した人とはズバリ以下の2つを満たす方といえます。
- 辛抱強い人
- 家族でリスザルを見守れる環境にある人
辛抱強い人
まず1つ目としてリスザルを飼うのに適した人は、リスザルを愛する気持ちはもちろん、辛抱強い性格の方といえます。
リスザルは、20年位生きる動物です。いくら小さくて可愛らしいリスザルといえども、飼う中で突然噛みつかれたり、病気にかかってしまったりして苦労するケースもあります。
そんな苦労が嫌になりリスザルを手放そうとすることは決して許されることではありません。飼い主として最後まで責任を持って面倒を見続けるべきなのです。
そのためには、リスザルを飼うには辛抱強い性格である必要があるといえるでしょう。
複数人でリスザルを見守れる環境にある人
そしてもう1つリスザルを飼うのに大切なことは、複数人でリスザルを見守れる環境があることです。
リスザルは、とても寂しがりやです。もともと集団で生活をする習性のリスザルにとって孤独は苦手ですし、孤独のストレスで病気になることもあります。
とはいっても、なかなか飼い主1人だけでリスザルの面倒を見続けることは並大抵なことではありませんよね。
そこで飼い主に複数人でリスザルを見守れる環境があれば、リスザルも退屈しないでしょうし、飼い主の負担も少なくなるはずです。長くリスザルと付き合うには複数人で見守れる環境が必要といえるでしょう。
リスザルの飼育グッズ
リスザルを飼う際の注意点をご紹介しましたが、それでも小さくて可愛らしいリスザルの魅力に惹かれると思いますので、これからリスザルの飼育に必要となるグッズの紹介をしていきます。
とりあえずどのような飼育グッズが必要になるのかを知っておくだけでも飼うイメージがつくと思うので、ぜひ読み進めてみてくださいね。
- ゲージ
- 餌入れ、給水器
- 紫外線ライト
- ペットヒーター
- モンキーフード
【リスザルの飼育グッズ】ゲージ
まず必要になるのが、リスザルの部屋となるゲージです。活動的なリスザルの住み処となることを考えると、それなりに大きいゲージが必要となります。
具体的には、1.5m位の大きさのゲージを準備すると良いでしょう。また付属品として止り木が付いていればベストですが、なければゲージに合った止り木も準備しましょうね。
【リスザルの飼育グッズ】餌入れ、給水器
リスザルはペットとして飼うには、まだまだマイナーな部類に入ります。そのためリスザル専用の餌入れや給水器はほとんどありません。
ですので、犬や猫などの小動物用のもので代用しましょう。ポイントはリスザルは活動的な動物なので壊れにくいものを選ぶことです。
それでもいずれ壊れることになるでしょうから、餌入れや給水器などは消耗品として考えておくと少しは気が楽になるでしょう。
【リスザルの飼育グッズ】紫外線ライト
リスザルは熱帯地方の動物なので、陽の光が当たらない屋内での生活には向いていません。陽の光に当たらないでいると、リスザルは病気になることもあります。
ですがリスザルをずっと陽の光が当たる場所で飼育することは難しいでしょう。そこで必要になるのが紫外線ライトです。
紫外線ライトを使えば、リスザルの日照不足を補うことができます。とはいってもやはり自然な陽の光を浴びることが一番良いので、できるだけ陽の光を浴びせることを意識して飼育しましょう。
【リスザルの飼育グッズ】ペットヒーター
何度も言いますが、リスザルは熱帯地域に生息する動物なので寒さには弱いです。リスザルにとって適正温度は30度といわれています。
30度をキープするためには、冬場はどうしてもヒーターが必要になるでしょう。逆に夏場はエアコンを上手に利用し30度をキープしていきましょう。
【リスザルの飼育グッズ】モンキーフード
リスザルの餌は、サル用の人工フードを与えることができます。ただそれだけでは物足りないと思うなら、果物や野菜なども一緒に与えてもいいでしょう。
コオロギやミルワームなどの昆虫も食べるので、動物性のタンパク質を補給するのに良いです。
食事の回数は、1日2回がちょうど良いでしょう。餌をあげる時は、餌入れに入れてあげるのもいいですが、できるだけ手から与えてみることをおすすめします。
食事の際もリスザルとのふれあう機会を持つことで、コミュニケーションを取りリスザルとの良い関係を築いていきましょうね。
人が食べる味の濃い食べ物を与えるのは極力避けましょう。人の食べ物の味を覚えてしまうと中毒になり病気になることもあるので、欲しがっても与えないようにしましょう。
リスザルの住み処の設置ポイント
リスザルの飼育に必要なグッズはイメージできましたか?そのイメージを持ったままリスザルの住み処の設置ポイントを続けて紹介していきます。住み処の設置は大事なことなのでぜひこのまま読み進めてみてください。
- 大きいゲージを用意
- 登り木は動かないようにしっかり固定
- 日当たりがよく風通しの良い場所に設置
- 家族が集まるリビングに設置
- トイレ用シートをゲージ下に設置
- 紫外線ライトはゲージの上に設置
リスザルの住み処の設置ですが、前述したとおりゲージはなるべく大きいゲージを準備しましょう。活動的なリスザルにとって狭いゲージだとそれだけでストレスになってしまいます。
そしてゲージはなるべく日当たりが良く風通しの良い場所を選定しましょう。そしてその場所はなるべく家族が集まりやすいリビングを選定すべきです。
リスザルは孤独が苦手ですので、なるべく人が集まる部屋にゲージを準備することで少しでもリスザルと触れ合う機会を増やす必要があるからです。
リスザルはどこで購入できるの?
具体的な飼育方法がイメージできたところで、最後に気になることはリスザルは結局どこで購入できるのかということでしょう。
結論から言いますと、大型ペットショップかネット上のペットショップとなります。
リスザルは人気があるとはいえ、まだまだ扱っているペットショップは少ないのが現状です。ですので大型店舗かネット上のペットショップから探すことになるでしょう。
おすすめはなんと言っても店舗に行くことです。長い期間相棒になるわけなので、たとえショップが遠くても実際にリスザルと触れ合って、納得の行く個体に出会えるまで探し続けることが何よりも大切なことですよ。
【まとめ】リスザルは人になつく!
リスザルは、小さくてコミカルで可愛らしいためペットとして人気があります。ですが犬や猫などと違ってペットとしてリスザルを飼うには注意すべき点が多いのも事実です。
またリスザルの寿命は20〜30年と長いですが、飼い主として飼育を途中で投げ出すことは許されません。
ですが、リスザルはそんなことを乗り越えることができるくらいの可愛らしさを持ち合わせています。良好な関係が築ければリスザルとのコミュニケーションを楽しみながら充実した毎日を過ごすことも可能です。
一度味わったリスザルの可愛さが忘れられないのであれば、ぜひ一歩踏み出して楽しい毎日を送ってみましょうね。