一人暮らしをしていると、ふと寂しさを感じる時がありますよね。ペットがいれば寂しい気持ちもなくなるため、飼ってみたいと考える人もいるのではないでしょうか。
しかし、ペットを飼ったことがないと「きちんとお世話できるのか」「飼うためには何を準備すればいいのか」など、わからないことも多いと思います。
この記事では、一人暮らしでペットを飼うための条件や注意点、おすすめの飼いやすいペットを紹介します。併せて、ペットにかかる費用も紹介しているので、金銭面に余裕があるのか考えてみてください。
ペットと暮らしてみたいと思っている人は、実際に飼育できるのか検討するためにも、ぜひ最後まで読んで参考にしてくださいね。
(アイキャッチ画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/24548596)
一人暮らしでペットを飼うための4つの条件
思いつきや勢いでペットを飼いはじめ、お世話が予想以上に大変で困ってしまうという人は少なくありません。
ペットを飼うということは、どのような種類であれ命を預かるということです。
はじめに、一人暮らしでペットを飼うための条件を4つ紹介します。軽い気持ちで飼い始めて後悔しないためにも、しっかり確認しておきましょう。
- 「ペット可」の物件に住んでいる
- ペットを世話する時間がある
- もしもの時の預け先がある
- 命を預かるという責任を持つ
「ペット可」の物件に住んでいる
まず、現在自分の住んでいる物件がペットの飼育を許可している必要があります。賃貸物件の場合は、契約時の書類にペットの可否が記載されているので、確認してみてください。
この時、注意したいのが「ペット可」の物件であっても、ペットの種類や頭数が制限されている可能性があることです。
また、小動物なら飼っても大丈夫だろうと自己判断するのは、後々トラブルに発展する恐れがあるのでやめましょう。
トラブルを避けるためにも、大家さんや管理会社に申告してから飼うようにするのが良いですよ。
ペットを世話する時間がある
ペットの種類を問わず、必ずしないといけないのが「ご飯」と「掃除」のお世話です。日々のご飯や掃除は、ペットの種類によって回数や大変さが異なります。
飼い始めてから「思ったより大変だ…」と後悔しないためにも、ご飯の時間は確保できるか、トイレの世話はマメにできるかなど、きちんと世話する時間がとれるのか考えてください。
また、ペットの健康管理も重要なお世話に入ります。毎日コミュニケーションを取って、ペットの健康状態を気にかけてあげましょう。
どのようなお世話でも愛情を持って接してあげることが大切ですよ。
もしもの時の預け先がある
急遽出張の予定が入ってしまったり、事故や病気で入院することになってしまったりという時に、ペットの預け先を確保できているかは非常に重要になります。
もしもの時の預け先として、「家族や友人に頼む」あるいは「ペットホテルを利用する」という選択肢が想定されます。
家族や友人に頼む場合は、自分の飼おうとしている種類を伝え、預かってもらえるのか相談しておく必要があります。
ペットホテルを利用する場合は、費用はいくらかかるのか、緊急時に連れていける場所なのか事前に調べておきましょう。
命を預かるという責任を持つ
ペットを飼育するからには、何事においても飼い主としての責任が伴います。安易な気持ちで飼うのは避けましょう。
残念ながら、思ったよりも世話が大変だったなどという理由で、捨てられてしまう動物たちが多くいます。
ペットのお世話ができるのは、飼い主であるあなた一人だけだということを忘れてはいけません。最期まで責任・愛情をもって飼い続けられるか、今一度じっくりと考えてください。
少しでも不安に思うことがあるのなら、ペットを飼うのは難しいでしょう。
一人暮らしでも飼いやすいペットの特徴って?
一人暮らしでも飼いやすいペットには、共通した特徴があるのはご存知でしょうか。
ここでは、一人暮らしでも飼いやすいペットの特徴を4つ紹介します。ペットの種類に悩んでいる人はぜひ参考にしてくださいね。
- 鳴き声が小さい
- あまり手間がかからない
- においが強すぎない
- 飼育費用が比較的少額
鳴き声が大きいペットは、近隣住民からのクレームやトラブルの原因になるリスクがあります。あまり鳴かない、もしくは鳴き声が小さい動物であれば、周囲への影響が少ないので飼いやすいでしょう。
一人暮らしでペットを飼うのは、自分しか世話する人がいないので、比較的手間のかからない種類を選ぶのがおすすめです。毎日の散歩が必要になる犬は、あまり時間をかけられない人には不向きといえます。
また、においの強い動物は、部屋や服など身の回りの物ににおいが付きやすいです。日頃からこまめな消臭ケアが必要になります。
エサ代や医療費など飼育費用が多くかかるペットは、経済的な負担が大きくなりがちです。体温調節が苦手な動物は、さらに光熱費なども多くかかってしまうため、金銭面に不安がある人は気を付けてください。
ペットにかかる費用はどれくらい?
ペットを飼うためには、もちろん動物の購入費用が必要です。同じタイミングで、ケージやトイレ、その他設備を購入することになります。
ご飯やトイレは毎日必要なことなので、エサ代やペットシーツ代は、月々の出費として頭に入れておきましょう。水道光熱費も一人の時より増えるはずです。
また、ペットの体調が悪い時や怪我をした時は、動物病院に連れていかなければいけません。ペットの医療費は高額になることが多いので、急な出費も考えられます。
ペットにかかる費用は、飼育する種類によって大きく変わります。飼う前に、現在の自分の収入でペットを養っていけるほどの金銭的余裕があるか、しっかり確認するようにしてくださいね。
一人暮らしにおすすめのペット①猫
猫は、平均睡眠時間が12~16時間の夜行性の動物です。昼間に家を留守にしても、寝ていることが多いので一人暮らしでも飼いやすいといえるでしょう。
散歩の必要がないため、世話にもあまり手間がかかりません。部屋にキャットタワーを置いてあげることで、運動不足を解消させてあげましょう。
猫は一般的にきれい好きといわれており、トイレを認識するのが早いです。トイレの場所も短期間で覚えてくれるため、トイレトレーニングは比較的簡単とされています。
猫を飼う場合に注意したいのが、爪とぎの習慣があることです。対策をしないと床や壁、あらゆる物がボロボロになり、退去時に思わぬトラブルを引き起こす恐れがあります。
生体代:約10~30万円
初期費用:約5~7万円
月々の費用:約8,000円
寿命:約12~18年
一人暮らしにおすすめのペット②うさぎ
うさぎは、声帯がないため鳴かない大人しい動物です。部屋での飼育がしやすくペットとして人気が高まっています。
日々のお世話は、エサやり・水の交換・小屋の掃除がメインであり、手間もあまりかかりません。換毛期には毛がたくさん抜けるので、適度にブラッシングをしてあげましょう。
環境の変化に弱く体調を崩しやすいので、部屋の温度は一定に保つなど住みやすい環境を作ってあげることが大切です。
また、12時間以上ごはんをあげないと脂肪肝になってしまいます。エサやりは忘れず行うようにしましょう。
生体代:約3,000~30,000円
初期費用:約1~2万円
月々の費用:約4,000円
寿命:約6~8年
一人暮らしにおすすめのペット③ハムスター
ハムスターは、小型の動物なのでケージも小さく、狭い部屋でも飼いやすいという特徴があります。初期費用や飼育費用が安価のため、はじめて飼うペットに選ばれやすいです。
お世話はエサやり・水の交換・ケージの掃除と比較的簡単なので、あまりお世話に時間をかけられない人にもおすすめです。
夜行性のハムスターは夜に活動することが多く、人によっては寝ている時の回し車の音が気になるかもしれません。
寿命が2~3年と短いので、少しでも長く一緒に暮らせるよう体調管理は特に気を付けてあげてください。
生体代:約1,000~3,000円
初期費用:約1万円
月々の費用:約1,000円
寿命:約2~3年
一人暮らしにおすすめのペット④チンチラ
チンチラは、ネズミの仲間でハムスターに似ています。大きさは小型犬くらいあり、モフモフした毛が特徴です。
昼間に12時間ほど寝るため、仕事などで家を留守にする一人暮らしの人でも比較的飼いやすいペットです。とても頭の良い動物なので、慣れれば名前を呼ぶと寄ってきてくれるようにもなりますよ。
チンチラには砂浴びをする習慣があります。体の汚れを落とすために、砂場を転がり回るので、目の細かい専用の砂を用意してあげましょう。
なんでも一度かじる習性があるので、ケージの外に出す際には注意が必要です。
生体代:約3~20万円
初期費用:約7万円
月々の費用:約3,000円
寿命:約10~15年
一人暮らしにおすすめのペット⑤熱帯魚
熱帯魚は色鮮やかな見た目と、水槽内の装飾でアクアリウムになるため、おしゃれなインテリアを求めている人にぴったりのペットです。
毎日のお世話は、エサやり・水温チェックを行います。熱帯魚はストレスに弱いので、水温・水質管理には特に気を付けましょう。
水槽の他に、水中ヒーターや水温計など必要なものが多くあり、初期費用は少し高めになりがちです。しかし、一度揃えてしまえば今後も色々な種類の飼育が楽しめますよ。
1つの水槽で色々な種類を飼う場合、相性が悪いと共食いをしてしまうケースがあるため注意が必要です。
生体代:約50円~1万円
初期費用:約1~2万円
月々の費用:約500円
寿命:約1~10年
一人暮らしでペットを飼うメリット・デメリット
一人暮らしでペットを飼うのは、良い点ばかり思い浮かびがちですが、もちろん悪い点もあります。
ここでは、一人暮らしでペットを飼うメリットとデメリットをそれぞれ紹介します。
メリットだけでなく、デメリットもしっかり認識しておくことで、飼った後に後悔するという事態は避けられますよ。
一人暮らしでペットを飼うメリット
まず、一人暮らしでペットを飼うメリットを4つ紹介します。あなたがペットを飼いたいと思った理由があるのではないでしょうか。
- 癒される
- 生活リズムが整う
- 交友関係が広がりやすい
- かけがえのない存在になる
日常生活がうまくいかない時や嫌なことがあった時、可愛いペットが家にいると癒されますよね。また一人暮らしの寂しさも紛らわしてくれ、孤独な気持ちも緩和されます。
ペット優先の生活になるので、エサやりのために早起きするなど生活リズムも整いやすいです。
友人や職場の人とペットの話題で盛り上がったり、SNSでペットの様子を公開したり、いろんな人と交流する機会も増えますよ。
毎日一緒に暮らしていくうちに、ペットは家族のようなかけがえのない存在になるはずです。そんなペットの存在が心の支えになることは間違いないでしょう。
一人暮らしでペットを飼うデメリット
次に、一人暮らしでペットを飼うデメリットを4つ紹介します。ペットを飼いたいと考えている人は、デメリットをしっかり理解したうえで検討してくださいね。
- お金がかかる
- 部屋が汚れる
- 時間と手間がかかる
- 旅行に行きづらくなる
ペットの飼育は月々のエサ代だけでなく、部屋を適温にしておく必要があるためエアコンや暖房の稼働が増え、電気代が高額になりがちです。病気やケガをした時には治療費がかかることも考えておきましょう。
ペットの種類によっては、毛が抜け落ちたり、傷や汚れを付けられたりすることもあります。退去時に思わぬトラブルを招かないためにも、掃除や対策はこまめにしておく必要があります。
自身の生活が忙しい時でも、エサやりや掃除などペットのお世話は欠かせません。毎日きちんとお世話できないという人は、ペットを飼うのは難しいでしょう。
また、宿泊を伴う旅行には気軽に行けなくなります。長期間家を空ける場合には、ペットホテルを利用するなど不在時の対応を考えておくことが大切です。
一人暮らしでペットを飼う際の注意点と心構え
ペットを飼うと決めたら、早く迎え入れたくなると思います。しかしペットの飼育には責任が伴うため、しっかり準備を整えておく必要があります。
ここでは、一人暮らしでペットを飼う際の注意点と心構えを紹介します。一人暮らしでペットを飼う場合、ペットのお世話は自分一人だけしかできないことを、常に頭に入れておきましょう。
- 周辺環境を確認しておく
- ペットによる傷・汚れ対策をする
- 近隣住民の迷惑にならないよう配慮する
周辺環境を確認しておく
ペットを迎え入れる前に、自分の家の周辺に「動物病院」「ペットショップ」「ペットホテル」があるか確認しておくようにしましょう。
動物病院が家の周辺にないと、ペットが病気やケガをしてしまった時に、連れて行くのが大変になってしまいます。
エサや毎日使う備品は、ペットショップで購入することになるので、普段から行きやすいところにあると便利ですね。
もしもの時にペットホテルを頼る場合、事前にホテルの位置やサービス内容を調べておくと、何かあっても慌てず対応できますよ。
ペットによる傷・汚れ対策をする
ペットをケージから出す場合には、絶対に傷や汚れの対策をしましょう。
もともとペット可の物件は、ペット特有の臭いを消す消臭代などで、敷金や退去費用が高めに設定されていることが多いです。
ペットが床や壁などを傷つけたり汚してしまったりすると、退去時に原状回復費用として更に退去費用が高額になる恐れがあります。
ペットの爪で傷つかないよう、床はカーペットを敷く、ドアや壁はペット用の保護シートを貼るなどの対策をしておくと良いですよ。
近隣住民の迷惑にならないよう配慮する
ペット可の物件に住んでいても、全員がペットを飼っているというわけではありません。集合住宅では、特に近隣住民の迷惑にならないよう配慮が必要です。
配慮を怠ると、ペットの鳴き声や走り回る時の騒音などで、トラブルを招いてしまう可能性があります。トラブルを避けるためにも、普段からしっかりしつけをしておくことが大切ですよ。
また、吸音性や遮音性のあるパネルやマットを壁に貼ったり、床に敷いたりして対策するのも良いですね。
まとめ:一人暮らしでペットを飼う決断をしたら
一人暮らしでペットを飼う場合、ペットのお世話ができるのはあなただけになります。
ペットを飼うということは、命を預かるということを忘れてはいけません。責任を持って最後まで添い遂げられるか、しっかり考えてから飼うようにしてください。
ペットの種類に悩んでいる人は、鳴き声が小さいことや、あまり手間がかからないといった一人暮らしでも飼いやすい条件に当てはまる動物を選ぶと良いですよ。
大切なペットを守るためにも周辺環境の確認や、傷や汚れの対策は必ずしておきましょう。また、アパートやマンションなど集合住宅では特に、近隣住民への配慮を忘れてはいけません。