Wi-Fiルーターを新しく買い換えたいと思って調べると、おすすめ商品がたくさん出てきて何を比較して選べば良いか迷いますよね。
最近は自宅で過ごす時間が増えたり、仕事でPCを使うことが増えたなどの理由でネット環境を整えたいという方が多く、Wi-Fiルーターの需要が高まっています。
この記事では環境にあったWi-Fiルーターの選び方やおすすめの商品、最新のWi-Fi6のルーターについてもまとめていますのでぜひ最後まで読み進めてみて下さいね。
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Wi-Fiルーターを選ぶために確認しておくことは?
まずWi-Fiルーターを選ぶ前に、使用する環境(間取り、利用するデバイス数)を確認しておきましょう。
Wi-Fiルーターには多くの種類と特徴があります。例えば、一戸建ての家で複数人と利用するのと、一人暮らしのワンルームで個人で利用するのとでは求める機能が異なってきます。
使用する環境を踏まえて、どのような機能を持つWi-Fiルーターがその環境に合うかを比較して選ぶ必要があります。
2種類の周波数帯を把握しましょう
通信速度はWi-Fiルーターの通信規格によって決まります。その速度を左右するWi-Fi電波の周波数には2つの種類があり、それぞれに特徴があります。
通信規格によって、両方の周波数帯に対応するモデルと、片方にしか対応しないモデルがある為、こちらの特徴をしっかり把握しておくとより環境に適したWi-Fiルーターを選ぶことが出来ます。
- 5GH₂帯
- 2.4GH₂帯
5GH₂帯
5GH₂帯は対応している機器が少ないため、他の機器が発する電波との干渉が少なく、安定かつ高速に通信でき、途切れにくいのが特徴です。
障害物に対して弱いのがデメリットなので(部屋がWi-Fiルーターから遠い等)壁や家具などの位置に注意したり、それを補助する便利機能がついたものを利用しましょう。
2.4GH₂帯
周波数が低いので、障害物を迂回して遠くまで届きやすいのが特徴です。2.4GH₂帯はほとんどの機器が対応しています。
そのためBluetoothや電話にも使われています。競合が多くマンションなどの集合住宅だと、電波が混雑する可能性があり、インターネットの通信速度が低下することがあります。
アンテナについて把握しましょう
通信速度はWi-Fiルーターの規格によって決まると説明しましたが、アンテナも通信速度を決定する大きな要素になります。Wi-Fiルーターのアンテナは2種類あります。
それぞれの電波の飛び方自体に優劣や使い方の差はありませんが、特徴があります。
- アンテナ内蔵タイプ
- 外部に装着しているタイプ
アンテナ内蔵タイプの特徴
アンテナ内蔵タイプのWi-Fiルーターは、外に余計な突起物が無いので、小さなお子様やペットがいる家庭は外部タイプと比べて安全と言えます。
また突起物が無い分コンパクトなので、置き場所の自由度が高くなります。
外部に装着しているタイプの特徴
外部アンテナタイプのWi-Fiルーターは、アンテナがある分、場所を取りますがアンテナの角度を調節できるというメリットがあります。
アンテナの角度を調節することで、使用環境に合った電波の向きで通信が行えます。例えば、2階建ての一軒家では、アンテナを水平に倒して開くことにより、上下方向に強い電波環境を作ることが出来ます。
反対にマンションなどは垂直方向に立てて開くことで横長の住居に適した水平方向の電波環境を作ることが出来ます。
電波は基本的にWi-Fiルーターを中心に全方向に広がります。その為アンテナの向きやWi-Fiルーター自体の置き場所も配慮しましょう。
Wi-Fiルーターの便利な機能とおすすめ環境
Wi-Fiルーターの特徴を把握したところで、より快適な利用を可能にする便利な機能と、その機能がおすすめな環境について見ていきましょう。ここでは以下の3つの機能について紹介します。
- ビームフォーミング
- MV-MIMO
- トライバンド
①ビームフォーミング
通常Wi-Fiの電波はアンテナから円心円状に広がり、すべての方向へ飛んでいきます。ビームフォーミングは電波が届きにくい所でも特定の方向やデバイスに向けて電波を飛ばすことが出来ます。
対応しているデバイスを使用することで、Wi-Fiルーターから離れた場所でも快適な通信を維持しやすくなります。
また、ビームフォーミングはWi-Fiルーターと接続しているデバイスの位置を検出し、最適な電波を送信する機能を備えています。
②MV-MIMO
従来のWi-Fiルーターは各デバイスと1台ずつ時間をずらして接続していたため、順番待ちによる通信速度の低下がありました。
MV-MIMOは通信速度を維持したまま複数のデバイスにデータを送信できる便利な機能です。
③トライバンド
先ほど説明したようにWi-Fiの通信は、障害物を迂回して遠くまで届きやすい2.4GHz帯と、安定かつ高速に通信でき、途切れにくい5GHz帯の2つの周波数帯が使われています。
「デュアルバンド(2つの電波)」は5GHz帯と2.4GHz帯で1つずつの電波しかないので、接続する機器が増えると負荷が集中します。
「トライバンド(3つの電波)」は、高速通信が可能な5GHz帯が2つに増えることで、2.4GHz帯と合わせて3つの電波を同時に利用できます。
接続機器を分散させることで3つの周波数帯の利用が可能になり、複数のデバイスを同時に利用しても通信の渋滞が起きにくいです。
1人暮らしにおすすめのWi-Fiルーターは?
では実際、どのようなWi-Fiルーターが良いのでしょうか。環境別におすすめのWi-Fiルーターを見ていきましょう。まずは1人暮らしにおすすめのWi-Fiルーターを紹介します。
1人暮らし用のWi-Fiルーターは以下ように部屋のスペースに困らないコンパクトなものがおすすめです。便利機能を搭載したモデルは、通信速度や安定性を重視する方は要チェックです。
BUFFALO WCR-1166DS
ワンルームでの設置に最適なWi-Fiルーターです。コンパクトなのでスペースを使いません。また、ビームフォーミングを搭載しており、使用するデバイスに対して集中的に電波を送ることができます。
さらにWi-Fi5に準拠しており、有線LANポートも取り付けられているため、Wi-Fi電波が不安定な際にも安定してインターネットを利用できます。
ビームフォーミング | MV-MIMO | トライバンド |
○ | × | × |
NEC Aterm WF1200CR
こちらもビームフォーミングに対応、またWi-Fi5に準拠したシンプルなWi-Fiルーターです。
WPS対応であればAtermシリーズはもちろん、他社製ルーターでも買い替え前のルーターから各端末の設定情報をまとめて引き継ぎできるWi-Fi設定引越し機能もついています。
ビームフォーミング | MV-MIMO | トライバンド |
○ | × | × |
一戸建てにおすすめのWi-Fiルーターは?
一戸建ての場合、壁や天井を挟んで広い範囲に電波を届かせる必要があります。特に2階建てや部屋数の多い間取りの場合は、電波を遠くに飛ばせる機能を持ったモデルがおすすめです。
またWi-Fiルーターの種類により、接続可能な台数に上限があります。スマホやPC、ゲーム機、タブレットなど種類がある、また複数人で利用する場合はそれに対応したものを選ぶ必要があります。
BUFFALO WSR-1166DHPL2
利用間取りの目安は3LDK2階建て、Wi-Fi5に対応、一戸建てに最適なWi-Fiルーターです。
また特定の通信相手に的を絞り電波を送るビームフォーミング機能と、ビームフォーミング機能を利用し、複数のデバイスと同時通信出来るMU‐MIMOに対応しています。
リーズナブルな価格のWi-Fiルーターをお探しの方におすすめです。
ビームフォーミング | MV-MIMO | トライバンド |
○ | ○ | × |
NEC Aterm WG2600HS
利用間取りの目安は4LDK3階建てと広く、Wi-Fi5にももちろん対応しています。
NEC独自の「ハイパワーシステム」により、Wi-Fi電波の送受信可能な範囲が広がり、電波が家の隅々までハイスピードで行き渡ります。
さらに「オートチャネルセレクト」により、電波干渉が少なく混雑していないチャネルを判別し使用するため、無線LANの高速性をより有効に活かすことができます。
ビームフォーミング | MV-MIMO | トライバンド |
○ | ○ | × |
ASUS ZenWiFi AX(XT8)
こちらはWi-Fi6に対応、メッシュ機能とトライバンドに対応しており、2台パックとなっています。
メッシュとは「網の目」を意味します。ルーターの親機(メインルーター)をいくつかの中継機(サテライトルーター)に網の目のようにつなげることで広い範囲にまで行き届かせることが可能です。
最大511㎡、6部屋以上に利用可能で、広い家でも家中どこでも快適なインターネット利用を楽しめます。
ビームフォーミング | MV-MIMO | トライバンド |
○ | ○ | ○ |
マンションにおすすめのWi-Fiルーターは?
多くの世帯が暮らすマンションは、戸建てよりも電波の干渉を受けやすいです。鉄筋やコンクリートで囲まれていますので電波も届きにくくなります。
この特徴を考慮して、電波の干渉を避ける、「干渉波自動回避機能」や、混雑を回避してくれる「IPV6」という機能を備えたものを選ぶと良いでしょう。
BUFFALO WSR‐1800AX4S
最新規格のWi-Fi6に対応しており、高速通信が可能です。マンション3LDKのお家でも、リビングだけでなく書斎・寝室・浴室もつながります。
ビームフォーミング機能やMU-MIMOはもちろん、アクセス集中による影響が少ないIPv6高速インターネットを利用できる「IPV6」にも対応しています。
ビームフォーミング | MV-MIMO | トライバンド |
○ | ○ | × |
BUFFALO WRM‐D2133HP
こちらはWi-Fi5に対応、親機のみでも利用間取りは2LDK、電波の干渉を避ける干渉波自動回避機能と、混雑を回避してくれるIPV6の両方を兼ね備えています。
メッシュ機能搭載で、専用の中継機を使うことでさらに幅広い環境でインターネットを快適に利用することができます。
情報漏洩ブロック、悪質サイトブロックなどセキュリティ機能も整っています。
ビームフォーミング | MV-MIMO | トライバンド |
○ | ○ | × |
Wi-Fi6ルーターがおすすめな理由と注意点
Wi-Fi6のルーターは今出ている通信規格の中で1番最新のものです。最大通信速度がこの次に最新であるWi-Fi5より約1.4倍高く、混雑回避機能や複数の端末においての同時処理能力が高いです。
ただし、Wi-Fi6は新しい技術なので、使用するデバイスによっては対応していないこともあり、対応していないと性能を発揮しきれないこともあるので注意が必要です。
使用するデバイスが多い方は、Wi-Fi6を導入することでより快適に通信ができるかもしれません。
使用したい環境にどれくらいの通信速度や同時接続数が必要かをチェック、比較してから購入を検討してみてください。
TP‐Link Archer AX20
最新の高速かつ大容量で混線にも強いWi-Fi6ルーターです。4本の外付けのアンテナとビームフォーミング機能で遠くまで電波を飛ばし、安定した通信を実現します。
ビームフォーミング | MV-MIMO | トライバンド |
○ | ○ | × |
BUFFALO WXR-6000AX12S
外付けのデュアルスタックダイポールアンテナで設置環境に応じて、アンテナの配置をカスタマイズ、特定方向の端末へ強力に電波を届けることが可能です。
ビームフォーミング | MV-MIMO | トライバンド |
○ | ○ | × |
Wi-Fiルーターは使用する環境を確認して選ぶのがおすすめ
Wi-Fiルーターを購入する時は、使用する環境(間取りや接続するデバイスの数)を事前に確認しておくことで、より良い通信環境を実現することが出来ます。
よく確認せずに購入すると、期待していた速度が出なかったり、自分には必要ないほどの高機能だと価格が上がり、満足度が低くなってしまいます。
さらに設置場所も工夫し、電波が届きやすい環境でモデルを選ぶだけではなく、作ることも大切です。それでも電波が届きにくい場所がある場合は中継器を利用しましょう。
環境に合ったモデルや便利な機能を考慮して選び、快適な通信環境を構築してみて下さい。