大手キャリアに比べて圧倒的な安さが売りの格安SIMとはどういうものか知っていますか?
気にはなっているけれど、あまりの安さに格安SIMの仕組みやサービス内容について「怪しいのでは?!」と思っている人も少なくないかと思います。
この記事では、格安SIMが安い仕組みやメリット・デメリット、格安SIMに乗り換える時に必要になるステップについて紹介します。
今まで当たり前のように払ってきた携帯料金。もしかすると、大幅に節約できるチャンスかもしれません。気になる人は、是非最後まで読んでみてください。
(アイキャッチ画像出典:https://unsplash.com/photos/NS-lboO5wak)
よく耳にする格安SIM(シム)とは?
格安SIMとは、大手キャリア(docomo、au、SoftBankなど)よりも「格安」でSIMを利用できるサービスのことをいいます。
料金の安さから、大手キャリアから格安SIMに買い換える人も少なくありません。格安SIMで有名なところだと、ahamo(アハモ)、LINEMO(ラインモ)、UQモバイル、楽天モバイルなどが挙げられます。
格安SIMの利用に必要なSIMカードには、契約している人を特定させるためのID番号が記録されています。SIMカードをスマホに挿入することで通話やデータ通信ができるようになります。
携帯会社や店舗でスマホを新しく買ったり機種変更をしている場合だと、手続きの際に担当者がSIMカードを挿入してくれているので、SIMカード自体を見る機会はあまりないでしょう。
格安SIMと格安スマホの違いは?
「格安SIM」と同様に最近よく耳にする言葉が「格安スマホ」。
格安スマホは、一般的に格安SIMカードを挿入して使用するスマホのことを指します。2つの違いは、「格安SIMを提供しているサービス」または「サービスを利用できるスマホ」かどうかにあります。
もし、使っている大手通信キャリアのスマホが格安SIMカードに対応している機種であれば「格安スマホ」として使うことができますよ。
使って大丈夫?!格安SIMが安い仕組み
格安SIMの安さに「本当に使って大丈夫なの?!」と不安に思う人も多いかもしれません。
しかし、格安SIMが安く提供できる背景には「サービス提供の仕方」と「サービス内容」といった2つの仕組みがあります。
格安SIMが安い「サービス提供の仕方」の仕組み
大手キャリアは、回線を繋ぐ為に自社でアンテナや基地局といった通信設備を整えています。
一方で格安SIMを提供している会社(MVNO)は、大手キャリアが管理している通信設備を借りてサービスを提供しているのです。
MVNOは自社で通信設備を持たない分、初期投資や整備に必要なコストを削減して格安の料金プランを実現しています。
格安SIMが安い「サービス内容」の仕組み
「サービス内容」に関していうと、大手キャリアは各社で幅広い独自のサービスプランを提供していたり、サービスが手厚いので料金が高め。
しかし、格安SIMは必要最低限のサービスに絞ることで価格を安く抑えることができます。
【比較】格安SIMと大手キャリアの料金差は?
格安SIMが安いと言われているけれど、大手キャリアと比べてどのくらい安くなるのか気になりますよね。
大手キャリアが提供しているプランの使用料金は平均で月に5,500円〜6,500円程です。端末代の支払いを含めると月々1万円以上支払っている場合もあります。
格安SIMのプランの場合、平均の使用料金は月々2,000〜3,000円と大手キャリアの半額程で済みます。
使用料金だけで比べてみると、格安SIMにするだけで携帯代にかかる料金が一年間で4万円以上も節約できることが分かります。
【大手キャリアの場合】
6,000円×12ヶ月=72,000円
【格安SIMの場合】
2,500円×12ヶ月=30,000円
また、格安SIMを契約すると月額の料金割引やキャッシュバックのキャンペーンを行なっていることも多いので更なる使用料金の節約が期待できますね。
格安SIMは大手キャリアよりも繋がりにくい?
格安SIMは大手キャリアの回線を借りているために電波が繋がりにくいと思われがちですが、回線自体をそのまま利用し提供しているので繋がりにくいということはありません。
よく「電波が繋がりにくい」と言われるのは、大手キャリアの回線とMVNOで提供できる回線のキャパシティが違うからです。
キャパシティの関係で大手通信キャリアよりも遅くなってしまう場合がありますが、スマホを使う場所や時間帯によるものなので大手キャリアよりも繋がりにくいと考える必要はないでしょう。
知っておいて欲しい!格安SIMのメリットとは
安さが自慢の格安SIMには、知っておいてほしい2つのメリットがあります。
- 月額の使用料金が安い
- 選べる料金プランが多い
月額の使用料金が安い
大手キャリアの使用料金が月額5,000円を超えることは珍しくありませんが、格安SIMは平均で月々に2,000円〜3,000円と半額の料金で済みます。
安いプランだと1,000円以下という破格の値段で使用できる格安SIMもあるので気になる場合はMVNO各社をチェックしてみてください。
選べる料金プランが多い
格安SIMは、大手キャリアの料金プランに比べて種類が豊富にあります。
「電話をたくさんかけるから電話代を抑えたい」「インターネットをたくさん使いたい」「とにかく携帯代を抑えたい」など自分にとって必要なものに合わせて料金プランを選ぶことができますよ。
押さえておきたい格安SIMのデメリットとは
料金やプラン面でメリットがある格安SIMですが、利用する上で押さえておきたいデメリットが2つあります。
- キャリアのメールアドレスを使えない
- 店舗でのサポートが受けづらい
キャリアのメールアドレスを使えない
大手キャリアを契約した際にはキャリア専用のメールアドレス(docomoの場合、「…@docomo.ne.jp」のアドレス)がありますが、格安SIMにはありません。
つまり、格安SIMに乗り換えると今までのようにキャリア専用のメールアドレスが使用できなくなるということになります。
しかし、Gmailのような無料で使えるメール機能があるので大きな問題はないでしょう。
店舗でのサポートが受けづらい
人件費を抑えることで価格に反映しているMVNOは、実店舗数が少ないので店舗でサポートを受けづらいということがあります。
そのため、格安SIMの契約や修理の手続きを行う際には、販売員ではなく自分で行う必要が出てきます。
スマホを使用していて問題が起きた時も、インターネットでのサポートを頼りに自分で解決していくことになるでしょう。
「自分で問題を解決することが嫌ではない」「インターネットでのやりとりは問題ない」場合には気にする点ではありませんが、中には大きなデメリットになる人もいるかもしれません。
格安SIMへの乗り換えをおすすめできる人はこんな人
「格安SIMのメリットとデメリットを挙げた上で、大手キャリアから格安SIMへ乗り換えることをおすすめできる人をまとめてみました。
- 携帯代金を節約したい人
- 携帯のサービスは必要最低限で問題ない人
- インターネット上の手続きや、サポート体制に問題ない人
この3つに当てはまる人であれば、格安SIMへの乗り換えをおすすめします。
格安SIMのデメリットを考えた上でも格安SIMへ乗り換えて損をすることはないでしょう。
手続きが面倒?!格安SIMを使用するまでの4ステップ
格安SIMを使用する時は、実店舗で手続きをする以外は自分で契約をして手続きしていく必要があります。
「手続きが面倒そう」と懸念される人もいるかと思うので、格安SIMを契約して実際にスマホを使えるようになるまでの4ステップを簡単に紹介します。
- 契約する格安SIMのMVNOを選ぶ
- 格安SIMカードと一緒に使うスマホを選ぶ
- 格安SIMを契約する
- スマホで利用開始の準備をする
【ステップ1】契約する格安SIMのMVNOを選ぶ
MVNOによって強みにしているプランやサービスが違うので、自分に合った料金プランやサービスを提供している通信会社を選ぶと良いでしょう。
「月額料金」「データ通信量の多さ」「その他のサービス」など、重要視しているものを順番に比較していくと自分にぴったりの格安SIMを見つけることができます。
【ステップ2】格安SIMカードと一緒に使うスマホを選ぶ
自分に合う格安SIMが見つかったら、SIMカードに対応しているスマホを選んでいきます。
MVNOで取り扱っている機種は異なりますが、需要の高いAndroidやiPhoneは多くの会社で扱っています。契約する格安SIMカードとスマホをセットで購入すると手続きが一番楽に済みますよ。
大手キャリアで使っているスマホをそのまま使いたい場合は、他社で使えないように制限(SIMロック)がかかっているのでSIMロック解除ができるか確認しましょう。
【ステップ3】格安SIMを契約する
格安SIMとスマホを決めたらインターネットか店舗で格安SIMを契約する手続きをしていきます。
「契約するプラン」「必要なオプションやサービス」「SIMカードのサイズ」などを案内に沿って選択していきましょう。
今使っている電話番号を引き続き使用したい場合には、事前に「MNP(モバイルナンバーポータビリティ)」の申込みが必要になるので注意してください。
【ステップ4】スマホで利用開始の準備をする
格安SIMの契約が完了してSIMカードが届いたら、スマホに挿入して説明書の手順に沿いながらスマホの設定をしていきます。
実際に電話をかけたりインターネットに接続して問題がなければ手続き完了です。
格安SIMとは?安さの仕組みは何?解説 まとめ
格安SIMは、大手キャリア(docomo、au、SoftBankなど)よりも「格安」でSIMを利用できるサービスのことです。
大手キャリアの回線を借りて設備の管理費や人件費を削減し、プランのサービスを最低限に絞ることで格安の料金体制を実現させています。
多少のデメリットはありますが、使用料金の安さや選べるプランの豊富さを考えると格安SIMに乗り換えることで損することはほとんどありません。
「携帯代金が高い」と感じている人は、一度格安SIMへの乗り換えを検討してみてくださいね。