仕事を辞めたいと思っているが、なかなか決心がつかない。このコロナ禍の中、いざ辞めるとなると躊躇っている人もいると思います。今後のことを考えると不安ですよね。
「仕事を辞めたい」と思ったときにやるべきこと、辞めるか辞めないかの判断のポイント、もし、辞めると決めた場合にその後の手順などもご紹介します。
この記事を読めば、仕事を辞めたいと思ったときの対処方法について理解できるので、ぜひ最後までご覧ください。
(アイキャッチ画像出典:https://www.pakutaso.com/20200717191post-29369.html)
「仕事を辞めたい」と思う理由
仕事を辞めたいと感じる理由はさまざまです。2021年、マイナビが2020年に転職した20~50代の正社員を対象に実施したアンケートをもとに、どのような理由で会社を辞めた人が多いのか紹介します。
- 給与が低い
- 職場の人間関係が悪かった
- 会社倒産やリストラ・ハラスメントなどの非自発的理由があった
あなたが「仕事を辞めたい」と思う理由も、この中のどれかに当てはまるかもしれませんね。
「仕事を辞めたい」と思ったときは、転職を考えるだけではなく、仕事に対する姿勢や人間関係の改善など、環境を変えるための見直しをする必要もあるでしょう。
https://www.mynavi.jp/news/2021/03/post_30246.html
「仕事辞めたい」指数 60秒診断【全10問】
このようなチェックの仕方もあります。全10問の診断テストに答えると、今の仕事の限界指数が分かります。仕事・会社の不満がどのレベルなのでしょう?
今が辞めどき?検討時期?動き出す時期?「もう無理!」な状態なら、今すぐチェックしてみましょう。
一問一答、選択式で答えやすく、診断結果もすぐに出ます。自分がどの状態なのか一度チェックしてみて、ぜひ今後の参考にしてみてはいかがでしょうか。
今の仕事を続けた方がいい理由と判断ポイント
仕事を辞めたい理由は数多くありますが、本当に会社を辞めて良い理由や「こういう場合は仕事を辞めない方が良い」という判断ポイントが存在し、理由や状況によって変わる場合があります。
- 人間関係で悩んでいる
- 労働時間が長く、現状が嫌で辞める
- 社風・経営が不安定
- いじめや正当な評価が受けられず、うつ病になった
- 仕事内容が自分に合っていない
人間関係で悩んでいる
あからさまないじめは受けていなくても、新人にきちんとしごとを教えないといった態度や孤立させるような雰囲気を醸し出す職場もあるでしょう。
仕事は、自分自身の心身の健康があってこそできるものです。もっと自分らしく仕事ができる場所を見つけるために、辞めることを検討することも必要です。
労働時間が長く、現状が嫌で辞める
少ない人数で必要以上の仕事をこなしている場合も多いと思います。多少の残業は許せるにしろ、許容範囲外の仕事量をこなさなければならない場合は、プライベートにも支障が生じます。
仕事量が多すぎて長時間労働になっている場合は、その点で悩んでいることを上司に伝え、できない仕事を無理に引き受けたりしないようにしましょう。そのうえで一向に改善されない場合は、退職を検討すべきです。
社風・経営が不安定
会社の社風が自分に合っていないと辛い場合があります。例えば、営業出身の社長の場合、会社の方向性が「とにかく物を売ればよい」といった偏った考えになってしまう場合があります。
商品の魅力を高めるために必要な企画や開発といった部分が疎かになってしまい、モチベーションが下がってしまうかもしれません。
また、給料が遅れたり、残業代やボーナスのカットなどの基本的なことができていないという状況は、会社に何かしらの支障が出ているサインなのでリストラや倒産などの可能性もあり、退職を考えることが賢明です。
いじめや正当な評価が受けられずに、うつ病になった
仕事上コミュニケーションを図る必要があるにもかかわらず、無視したりみすをしたときに必要以上に責し、相手を委縮させるのはいじめの助長につながります。
一日を長く過ごす職場で、いじめや正当な評価を受けられない場合、うつ病を始めとする精神的な病気に陥ってしまう方は多くいると言われています。
うつ病が、環境調整が大切な課題となるので、退職し、しっかりと休養を取ることが重要です。
仕事内容が自分に合っていない
1年間同じ職場で働くと、会社の方向性や仕事内容が自分に合っているかなどが見えてくるはずです。このまま現在の職場で働き続けることで、自分のやりがいや目標が達成できるかどうかが分かってきます。
しかし、それが何も見えてこなかったり、現在の職場では自分のキャリアプランが築けないと感じたら、そこが辞め時かもしれません。
「辞めたい」ダメな理由と判断ポイント
次に仕事を辞めてはいけない人の理由をご紹介します。もし当てはまっている場合は退職するかもう一度検討してみてください。
- 寿退社はキャリアが途切れる
- 介護を理由に退職する
- 給料が安い
- 働きたくないから辞める
寿退社はキャリアが途切れる
女性にとって、結婚は人生最大のイベントといっても過言ではないでしょう。
結婚によって、仕事を辞める選択をする女性もいますが、結婚して辞めるとキャリアが途絶え、それがデメリットとなることもあります。
そのため、寿退社をしても将来自分が再就職したい業界の情報収集をしたり、必要な資格取得のための勉強を続けたりすることを心がけましょう。
介護を理由に退職する
高齢化が進む中、自分の家族に介護が必要になることもあるでしょう。
その介護を仕事と両立する状況になり、仕事を辞めざるを得ない人もいるのが現状です。しかし仕事を辞めれば、収入がなくなり、収入がない中、介護費用を支払う状況になります。
仕事をしながら介護をする人のために、厚生労働省では介護休業法が制定されています。介護急病は要介護状態にある家族1人につき、通算93日間の休業が与えられるものです。
上司に相談して、仕事をしながらそのような制度や行政のサポートをうまく活用し、退職を避けることもできます。
給料が安いから辞める
給料の高い企業は魅力的に見えますが、現在の職場の退職理由が「給料が安いから」という理由のみであれば、一度考え直した方がよさそうです。
仕事は給料のみではなく、仕事内容や人間関係、将来のキャリアプランに合致しているかなど、総合的に判断して「やりがい」を感じる場合も多いからです。
実際に転職先での給料が、前の会社の給料よりも下回ることの方が多いという報告もあるため、給料の大幅なアップは期待しすぎない方が良いでしょう。
働きたくないから辞める
特に理由はないにも関わらず、仕事がつまらないから、働きたくないからとか医者を辞めてしまうと後で「失敗した」と感じるケースがほとんどです。
明確な理由と退職後のプランをしっかりと考えたうえで行いましょう。
「仕事を辞めたい」と思ったときの対処法①原因を探る
「仕事を辞めたい」と強く思っているときに、まずやってほしいことを紹介します。
- なぜ辞めたいのか書き出す
- 嫌なもの順に並べる
- 自分で解決できること、そうでないことを分ける
- スキルが足りていない場合は努力する
- 信頼できる人に相談する
なぜ辞めたいのか書き出す
仕事を辞めたいと思っている場合は、冷静な気分でないことが多いものです。
「気持ちノート」というノートを作って書き出したり、、スマートフォンのメモ機能を使ったりして、職場で何が辛いか、何が不満だったりするか、なぜ自分が仕事を辞めたいと持っているかを書き出してみましょう。
書き出したことを嫌なもの順に並べてみる
紙やスマートフォンに書き出した仕事を辞めたい理由を、嫌なもの順に並べてみましょう。そうすれば、本当に嫌なことなのか、頭が整理されてきます。
自分で解決できることと、そうでないことを分けてみる
嫌なことを「自分で解決できること」、「自分で解決できないこと」と分類してみます。どちらの方が多いかによって対処法が異なってきます。
スキルが足りていない場合は努力する
嫌なことを書き出してみて「自分で解決できること」のうち、明らかに自分の能力付則の場合は、まず努力してみることです。
スキルと向上させれば、今の仕事にも役立ちますし、もし転職した場合でも、履歴書などに書いて自分をアピールすることもできます。
「自分で解決できないもの」は信頼できる人に相談する
「自分で解決できないもの」は、自分で抱え込まずに信頼できる人に相談してみるのがいいでしょう。自分で見ている自分よりも、他人が見ている自分の方が客観見られている場合も多いものです。
信頼できる人に相談することで、「自分で解決できない」と思っていたことも、解決できる糸口が見つかるかもしれません。
どうしても「自分で解決できない」ものが多い場合
信頼できる人に相談しても「どうしても自分で解決できない」と思うことが多い場合は転職なども視野に入れた行動が必要になってきます。
「仕事を辞めたい」と思ったときの対処法②休息する
「仕事を辞めたい」と同時に体調を崩していませんか?以下に休むべき体と心のサインをまとめました。
身体面と精神面の症状が出ている場合は、休暇を取り仕事から一旦、離れましょう。
これらの症状が悪化すると、うつ病や適応障害になってしまいます。もうすでにうつなど症状が重たい場合は、休職を申請して徹底的に休むことに集中しましょう。
- 不眠
- 食欲減退や過食
- 原因不明の体調不良
- 疲労感が常にある
- 理由もなく気分が落ち込む
- 無性にイライラする
- 仕事への不安や焦りが強い
- 集中力や記憶力がなくなった
「仕事を辞めたい」と思ったときの対処法③相談する
仕事を辞めたいと思ったときは、適切な立場の人に、適切な内容を相談しましょう。
例えば、取引先や職場の人間関係や業務内容については上司に、上司とのトラブルは同僚に、上司や同僚にも話せない場合は社外の友人に、といったように人と相談事を選んで相談するとよいです。
第三者の助言をヒントに、仕事がうまくいくこともあります。誰かに相談すると、自分では思いもよらない解決策をもらえることもあるでしょう。
円満退職するためにやるべきこと
会社を辞めるときは、現在関わっている仕事の整理や引継ぎなど、自分自身も残る同僚も困らないような退職までの計画を立てることが重要です。以下にまとめました。
- 明確な退職日を設定し、転職活動を行う
- 繁忙期は避ける
- お世話になった方には直接話をする
明確な退職日を設定し、転職活動を行う
次の会社への転職活動を同時に行う必要があります。いつ頃退職するかを決め、その日に合わせて転職活動を計画に進めることが大切です。
繁忙期は避ける
会社の状況を考えて、退職日を決定するようにしましょう。お世話になってきた会社なので、自分の退職のせいで周りにしわ寄せが来ないような時期を選びましょう。
お世話になった方や同じチームの人には直接話をする
直属の上司に報告し退職届を提出した後は、その他の先輩や同僚にも自ら報告しましょう。あなたの退職によって、仕事に影響が及ぶ人もいるはずなので、お世話になった気持ちを大切に、丁寧な対応を心がけましょう。
退職の一般的な流れ
退職にあたっては、やるべきことが多くありますので、以下にまとめました。
実際の退職に向けて動き出す前に一般的な流れを把握し、進められるようにしておきましょう。
- 転職活動を含めた全体スケジュールを組む
- 退職意思を伝える
- 退職日、退職願を提出する
- 残務整理や引継ぎを行う
転職活動を含めた全体スケジュールを組む
退職を決めたら、転職活動を含めた退職までの全体スケジュールを組んでいきましょう。
今後どう行動していくべきかという指標をある程度考えておかなければ、迷いが生じたり、本来の意図と違う方向性に物事が進んでしまったりする可能性もあります。
先々後悔することのないよう、現職の状況や繁忙期なども考慮しながら、全体のスケジュールを考えるようにしましょう。
退職意思を伝える
退職の意思が固まったら早めに、直属の上司に伝えます。早ければ早いほど、あなたの退職で生じる人員体制の変化に対応するための人材確保に時間をかけられるため、円満退職につながります。
退職日と退職願を提出する
直属の上司と退職日を決定し、「退職願」を提出します。退職願は、退職の意思を伝える目的がありますが、より柔らかく退職を伝えるものです。就業規則に形式が指定されていることもありますので、確認しましょう。
残務整理や引継ぎを行う
退職願が正式に受理され次第、残務整理や引継ぎを行っていきます。会社側や後任者が今後の業務を問題なく行えるよう、しっかりと責任を持って引き継ぎましょう。
【まとめ】やるべきことと仕事を辞める判断ポイント
仕事を辞めたいと思ったときに、やるべきことと仕事を辞める判断ポイント、退職の手順をまとめました。
仕事を辞めるには、さまざまな選択肢の中から自ら決めて、スケジュールを立て、念入りに進めて行くことが必要です。
仕事を辞めることは、あなたのライフステージの中で一つの節目であり、新たな始まりとなります。あなたが次の仕事先で新しいスタートを気持ちよくきれるよう、丁寧な対応を心がけましょう。