最近では、家電製品でもWi-Fi対応モデルが多く発売されています。その上「おすすめのWi-Fiルーター」が多くあり、何を比較して買えばいいのか、迷われる方が多いのではないでしょうか。
SNSと動画の視聴だったり、情報収集やオンライン会議、また、オンラインゲームを遅延なく使いたいなど、自分にとって、どの機能を最も優先したいのかによって、ルーターの性能や価格が違ってきます。
この記事では、自分に合った適正なスペックで、自宅で快適に使えるWi-Fiルーターの選び方と、おすすめのWi-Fiルーター9機種についてご紹介していきます。ぜひ、最後までご覧ください。
(アイキャッチ出典元:https://pixabay.com/ja/illustrations/wi-fi-%e9%80%9a%e4%bf%a1%e7%b6%b2-%e3%83%ab%e3%83%bc%e3%82%bf%e3%83%bc-5438427/)
Wi-Fiルーターおすすめの選び方6つ
Wi-Fiルーター選びでは、製品を紹介しているサイトに様々な情報が記載されていますが、まずは、次に紹介する6項目をチェックしましょう。
- 自宅の間取り
- 人数に合わせた同時接続数
- 通信規格
- 2種類の周波数帯をチェック
- アンテナの性能で選ぶ
- セキュリティ機能
自宅の間取り
一戸建ての家では、壁や天井を挟んで広い範囲に電波を届かせる必要がありますし、一人暮らしのマンションなら、より高速通信したいなど、求められる機能や性能が異なります。
「利用推奨環境」として、戸建てやマンションの広さが書かれているところをチェックしましょう。少し広めを選ぶことをおすすめします。
人数に合わせた同時接続数
利用人数に合わせて、全員が使用するデバイス(スマホ・タブレット・パソコン)の数に対応できるモデルを選びましょう。一人で複数使用する場合や、家電など、共用で使う機器の接続台数を確認します。
通信速度
インターネットの通信速度の単位として用いられているのが、「Mbps(メガビーピーエス)」という単位です。
Mbpsとは、1秒間に送受信ができるデータの量を示し、数値が大きければ大きいほど通信速度が速いということになります。
動画の視聴なら、画質にもよりますが、下り(ダウンロード)25Mbps以上の速度で十分です。オンラインゲームなら、上り(アップロード)、下りとも30Mbps 以上で快適に楽しむことができます。
通信規格
Wi-Fi(無線LAN)の最新規格であるWi-Fi 6対応のルーターを選びましょう。正式には「IEEE 802.11ax」という名称ですが、(11.ax対応)と書かれている場合もあります。
予算を抑えたいなら、1つ前のWi-Fi 5(11.ac)でも十分ですが、大容量通信が可能で、通信速度や、消費電力を気にする方は、Wi-Fi 6対応がおすすめです。
2種類の周波数帯をチェック
Wi-Fi電波の周波数には、5.0Ghzと2.4GHzの2種類があります。
5.0GHz帯は、床や天井などの障害物に弱いが、安定かつ高速に通信でき、2.4GHz帯は、床や天井などの障害物に強いが、家電製品に干渉されやすく、通信速度が遅いのが特徴です。
2.4GHzと5.0GHzのデュアルバンドという通信方式が主流ですが、2つの回線にもう一つ5.0GHzの回線のあるトライバンドルーターもあり、接続台数が多く通信速度を気にする方はチェックしましょう。
通信規格、周波数帯、最大通信速度をWi-Fi 5、6を比較すると、通信速度がかなり違うのがわかります。
通信規格 | 周波数帯 | 最大通信速度 |
Wi-Fi 6(11.ax) | 2.4GHz
5GHz |
9.6Gbps |
Wi-Fi 5(11.ac) | 5GHz | 6.9Gbps |
アンテナの性能で選ぶ
Wi-Fiルーターには、アンテナ内臓タイプとアンテナ外付けタイプがあります。どちらの電波が強力か、といった違いはそれほどありませんが、外付けタイプの方がアンテナの角度を調節できます。
Wi-Fiルーターには、受信用と送信用の2種類のアンテナを搭載しており、アンテナ数が多いほど通信速度が優れています。
通常Wi-Fiの電波はアンテナから水平方向へ広がって飛んでいます。上に向けると真横に水平に広がり、横に向けると垂直に水平に広がります。
セキュリティ機能
Wi-Fiを選ぶ時には、セキュリティ機能にも注目しましょう。セキュリティ規格WPA3に対応したモデルがおすすめです。強力な保護機能があり、不正アクセスなどから、自宅のWi-Fiをガードしてくれます。
IoTデバイス(スマート家電など)も安心して追加しやすいため、スマート家電の利用を考えているなら、WPA3対応のモデルを選びましょう。Wi-Fi 6ならセキュリティ方式も最新です。
Wi-Fiルーターあると便利な機能
特に、通信速度と安定した大容量通信にこだわりたい方や、もっと簡単に、接続や設定ができたらいいのに、と思われている方におすすめの機能について紹介します。
- ビームフォーミング機能
- MU-MIMO
- ゲーミングルーター
- 簡単に接続や設定できる機能について
ビームフォーミング機能
Wi-Fiの電波を特定の方向・端末に向けて飛ばす機能を「ビームフォーミング」といい、Wi-Fiルーターと接続している端末へ最適な電波を送信するため、通信をさらに快適にできます。
MU-MIMO
従来のWi-Fiルーターは、各端末を1台ずつ時間をずらして接続していました。端末が多いと順番待ちで通信速度が低下していましたが、MU-MIMOは複数のデバイスを同時に通信できるのが特徴です。
なお、デバイス側もMU-MIMOに対応しているのか、確認しておきましょう。
ゲーミングルーター
ゲーミングルーターは、オンラインゲームの通信処理を優先して高速で行うので、他のデバイスで動画を視聴しても、問題なくゲームをプレイできます。しかし、価格が高く、サイズが大きめです。
簡単に接続や設定できる機能
そのほか、Wi-Fi接続時の桁数の多い暗号化キーを入力せず、ボタンひとつで接続できる「ワンタッチ接続」や、Wi-Fiルーターを買い替えるとき、設定情報を引き継ぐ「引っ越し機能」が付いたものがあります。
Wi-Fiルーターが高速になる?「IPv6」とは
IPv6とは、IP(インターネットプロトコル)の第6版のことで、インターネットに接続したコンピューター同士がデータをやり取りするためにデータの通信方法を定めた規約を示します。
現在は従来方式のIPv4がまだ広く普及していますが、IPv6は性能も技術も格段に向上した最新の規約で、混雑する時間帯で速度低下しない「IPv6 IPoEサービス対応」と書かれた製品がおすすめです。
ですが、IPv6の回線を利用するには、IPv6対応の光回線・プロバイダと契約し、「v6プラス」などのオプション契約を申し込む必要があります。
Wi-Fiルーターを選ぶとき注意すべき事
iPhoneの場合、Wi-Fi 6に対応しているのはiPhone11以降ですが、以前の機器も利用できます。安定した高速通信を行うには、デバイスもWi-Fi 6対応の方が十分に性能を発揮できます。
光回線を選ぶ際に、プロバイダ対応のルーターをレンタルするよりも、自分に合ったものを購入したい場合、契約している光回線に対応する機種かどうか、サービス窓口に相談しておきましょう。
Wi-Fiルーター一人暮らしの方におすすめの3機種
一人暮らしで、接続台数が少なく、部屋数も多くない方に、比較的手に入れやすい価格帯でおすすめの機種を3つ紹介していきます。
- バッファロー WSR-1166DHPL2
- NEC「Aterm(エーターム)」PA-WG2600HS2
- アイ・オー・データ WN-DAX1800GR
バッファロー WSR-1166DHPL2
一人暮らしの方におすすめの1つ目は、バッファローのWSR-1166DHPL2です。IPv6に対応し、MU-MIMOや、ビームフォーミング機能も備えているため、接続の安定性が高い機種です。
また、大容量データを高速で取り込めるGigaポートがあり、容量の大きいドラマや映画をダウンロードしたい人におすすめです。
NEC「Aterm(エーターム)」PA-WG2600HS2
2つ目は、NEC「Aterm(エーターム)」PA-WG2600HS2です。Wi-fi 5対応のルーターですが、IPv6に対応していますので、安定した通信ができます。セキュリティ規格はWPA3です。
また、横置き、壁掛けもできますので、置き場所に困らないコンパクトなルーターを探している人におすすめです。
アイ・オー・データ WN-DAX1800GR
3つ目は、アイ・オー・データ WN-DAX1800GRです。Wi-fi 6に対応し、MU-MIMO、ビームフォーミング機能も備え、複数のデバイスを利用しても、安定した高速通信ができます。
細かな初期設定不要で、すぐにインターネットを使えますので、接続や設定に不安な人はこちらの機種がおすすめです。
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Wi-Fiルーターマンションの方におすすめの3機種
マンションでは、鉄筋やコンクリートに囲まれていて、多くの世帯が暮らしているので、電波干渉を受けやすいため、電波を部屋全体に届けやすい機種を3つ紹介します。
- バッファロー WSR-3200AX4S
- TP-Link Archer AX23
- エレコム WMC-2LX-B
バッファロー WSR-3200AX4S
マンションの方におすすめの1つ目は、バッファローのWSR-3200AX4Sです。通信速度が従来より約1.4倍アップした、Wi-Fi 6対応モデルで、IPv6にも対応しています。
5.0GHzと2.4GHzの共用アンテナを4本内蔵しており、より広範囲に電波を発信でき、MU-MIMO、ビームフォーミングにも対応してますので、速度を重視する人におすすめです。
TP-Link Archer AX23
2つ目は、TP-Link Archer AX23です。安価にも関わらずWi-Fi 6に対応し、外付けアンテナは角度が調節可能で、2LDKほどの広さなら、スマホで動画視聴するには全く問題ありません。
他の2機種より最大通信速度は劣りますが、ネット検索やYoutubuを見るといった、ライトユーザーで予算を抑えたい人は、コスパに優れたこちらのルーターがおすすめです。
エレコム WMC-2LX-B
3つ目は、エレコム WMC-2LX-Bです。こちらは、中継機がWi-fiペアリング済みでセットされており、Wi-fi 6対応で、4LDKなどの広めのマンションでも、すぐに安定した通信が可能です。
MU-MIMOを進化させ、端末ごとに異なる電波を送信し速度低下を防いでいるので、複数台同時接続に強く、テレワークやオンライン学習に最適なルーターをお探しの人なら、こちらの機種がおすすめです。
Wi-Fiルーター一戸建ての方におすすめの3機種
戸建ての場合で重要なのは、どの部屋でもつながりやすいことです。広範囲に電波が届き、多くの部屋で快適に使える機種を3つ紹介します。
- バッファロー WSR-5400AX6S
- NEC 「 Aterm(エーターム)」AX6000HP
- TP-Link 「Deco X60」 AX3000
バッファロー WSR-5400AX6S
戸建ての方におすすめの1つ目は、バッファロー WSR-5400AX6Sです。複数の端末で同時に通信ができる「OFDMA」機能を搭載し、多くの機器を接続して、快適に利用したい人におすすめです。
また、子供のネットの使い過ぎが心配なら、特定の端末にネット利用のアクセス制限をかけたり、有害サイトを一括ブロックできる機能もあり、子供のサイト閲覧を管理したい人にもおすすめです。
NEC 「 Aterm(エーターム)」AX6000HP
2つ目は、NEC 「 Aterm(エーターム)」AX6000HPです。IPv6に対応し、現在販売中のWi-Fi 6対応ルーターの中で転送速度、通信安定性ともに、最高スペックを誇ります。
アンテナ内臓タイプですが、360°電波が届くワイドレンジアンテナに、パワーアップしたMU-MIMO、OFDMA機能で、複数台での安定した高速通信を求める人におすすめです。
TP-Link 「Deco X60」 AX3000
3つ目は、TP-Link 「Deco X60」 AX3000(2台パック)です。3階建てや特に部屋数が多い方で、繋がりにくい部屋があるという人はこのメッシュWi-Fiルーターで家全体をカバーできます。
メッシュWi-fiとは、複数のルーターやサテライト(専用中継機)を設置し、相互接続でWi-fiの通信範囲を広げるネットワークのことです。多くの機器を、家のどこでも安定して利用したい人におすすめです。
Wi-Fiルーターおすすめの設置場所
電波は基本的に真っ直ぐ飛ぶものなので、途中に遮るものがあると、そのぶん弱まってしまうという性質があります。
水や金属、コンクリートの影響を受けやすいので、これらのものに挟まれない、できるだけ部屋の中心付近の、高さ1~2ⅿに設置することで、部屋全体に電波が届きやすくなります。
NGの場所としては、棚の中や、電波を放つ電子レンジの近くであったり、水回りの近くだと通信が不安定になりやすいため、トイレや水槽、ウォーターサーバーの近くは避けましょう。
Wi-Fiルーターの買い換え時は?
Wi-Fiルーターは耐久性が高く、簡単に故障したりはしませんが、最近の傾向では、無線通信規格は5年に一度のペースでアップデートされています。最低でも5年に一度は見直しましょう。
Wi-Fi環境は日々進化しています。壊れていないからと、Wi-Fi 4対応機種や、5年以上前のものはアップデートに対応できなくなっていきます。通信が不安定だと感じたら、すぐに買い換えましょう。
まとめ:自分に合ったWi-Fiルーターでネットを快適に
Wi-Fiルーターを購入するときは、「利用推奨環境」が、自宅の間取りや接続台数以上であるほうがおすすめです。ブルーレイレコーダー、テレビ、スマート家電など意外と利用しているからです。
パソコンやスマホといったデバイスの性能も年々向上しています。Wi-Fi環境はどんどん更新されていますので、ライフスタイルに合わせて、記事を参考に快適なネット環境を構築していきましょう。